ブッダ ラボ - Buddha Laboratory

Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論、実験結果

パワハラといじめ。仕事のことで瞑想に集中できないとき

質問「職場で、パワハラやいじめがあります。管理する側として、どうしたらいいでしょうか? 仕事環境が悪いときに、瞑想に集中するにはどうすればいいのですか?」

回答(スマナサーラ長老)

 

大きな間違えは、瞑想と仕事がどうして結びつくんですかね?

瞑想は、仕事をうまく行かせるためにお釈迦様が教えたんじゃないでしょ。

人間が自分の人格を向上させるために瞑想しているんです。それで話は終わりなんです。

人格が向上したら、家族間でも職場でもうまくいきます。

 

仕事のことで悩んでいると言うことは、自分に何か仕事上の能力が欠けているんですね。誰かからアドバイスを受けて仕事上の問題が解決したとしても、自分の家族で問題が起きたときどうしますかね? 友達で問題が起きたときは? その都度、別々な人にアドバイスを受けるんですか?

 

そうではなくて、人格を向上する。

人間を乗り越えてみる。そうすればアドバイスはいらないんです。

 

瞑想は自分のためにやるものです。そうすれば仕事の問題は割り込んできません。

たまに妄想として、仕事のことが割り込んできても、それはおいて置いて、自分の人格を成長させなくちゃと、瞑想に集中する。結果として、仕事の問題もなくなると思います。

 

他の所は、答えるべきかどうか悩んでますけどね。

 

いじめやパワハラはね、いじめる側に能力が無い、獣なんですね。才能が無いんですよ。

自分に才能が無いことをそうやって、外へ出すんですね。

だから全部だめになっちゃうんですね、その行動によって。

いじめによって職場から誰かが出て行くことになってしまった、となると、結果が悪いんですね。誰かが破壊行動をしているでしょ。

組織が繁栄するならばみんなに能力があると言うこと。もしそうでないならば、その原因を作っている人がいるならば、蹴っ飛ばして外へ出すしかないでしょ。

そういうふうに厳しい態度をとる羽目になりますよ。

 

一番覚えておいてほしいことは、パワハラとかする人々には才能がないっていうことです。

だから、パワハラしたならば自分もパワハラを買っているんです。本人もパワハラを受けることになる、ということです。

 

辞めていく人びとにも、「その程度のことで辞めるんですか? あなたは優秀なんだからそれを生かせばどうですか? 困難を乗り越えることはあなたの課題です」と言わなくてはいけない。

 

この職場に居続けて蝕んでやるぞ、と言う人びとにも言わなくちゃアカンでしょ。

 

「まあまあまあ」という感じではね。正義感としてはそうなんだけど、実際にはそううまくはいかないんです。

 

理論は以上の通りですが、私にこのケースで具体的なことを言う権利はありません。

理論的なことだけ言うと、いじめとかパワハラをする人は決まって才能がない。

だから才能ある人を見ると、怒りが出てきて、自分の立場が上の場合はパワハラしてしまいます。

 

平等と言うことが機能していないから、こういう問題が出てきます。

上司と部下と分かれていても、だからと言って絶対的なものではないでしょう。上司は上司らしく振舞うなら上司であって、そうでないならダメです。

 

親子関係も同じです。親が親らしいならば、子供は親として尊敬しなければいけない。親なのに親らしくない場合は、子供は親を捨てるしかなくなります。「この親の所に居るとろくでもないことになる」と子供考えた場合は、家出することになる。

 

たとえばね、結婚しても離婚するでしょ。結婚したけどどうも性格が合わない、不幸になるということなら、どうしても死ぬまでその結婚を通す、と言うことは意味がないのです、その場合は。

 

そういうわけで、社会の関係と言うのは上下関係はあります。しかし絶対的ではないんです。すべて変わる、変動します。上に立つものがその立場にふさわしくふるまう義務があります。それをやらなかったら、はいさようなら。

 

日本では首にすることが難しいかもしれませんが、相手を認めないと言うことはいくらでもできるでしょ。実際はみんな勇気がなくてできないかもしれませんが。

 

管理職の場合は、みんなをすごくいい気持にしてあげて、自分が自我を出さないで明るくやる。誉めてあげたりとかね。

 

才能ない人々は、本来けなされるべきですが、けなすのは直接的で悪いと思うならば、回り道があるんですね。

才能があって下っ端の人であっても、褒めてあげる。上の人はそれを黙ってみているしかなくなってしまいます。

 

管理者は、全体を見てあげる。誰が何をやっているのか。それでうまくやっている人々を素直に立ててあげる。ランクを気にしないで、いい仕事をしている人々に拍手をして舞台へあげて褒め称える。それが管理的な手段なんですね。

才能が無い人々は、パワー的に上に居てもどうもできなくなります。

そういうふうに、微妙に精密にやらなければいけないとおもいます。がんばってください。

 

瞑想は仕事とは別ですよ。

 

関西月例冥想会 2013.06.23 1/1 - YouTube

動画上で1:11:00~1:29:00までメモしました。

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