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Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論

適切な睡眠時間はどのくらい?

質問「適切な睡眠はどのくらいでしょうか? また、チベット仏教・ゾクチェン*1 の長老は、寝ているときも気づきを保つべきと言ってますが、お釈迦様がそうおっしゃっていたのですか?」

回答(スマナサーラ長老)

適当な睡眠というのは、個人差があります。

妄想が激しい人は、かなり長い時間寝てしまいます。脳がくたくた壊れています。脳が復活するためにすごく時間がかかります。

 妄想が少ない場合は、脳が論理的な思考で生きているんです。

論理的な、因果法則に則った仕事と言うのは、脳にもってこいです。「これはやりたがっていた仕事だ」と。脳というのは理論的なんです。コンピューターと同じで、「これだから、こう。こうだから、これ」と、シンプルに動くものです。

 

脳に迷惑でなく、論理的な思考で生きると、脳が常に元気なんです。その場合は、脳がつかれないので睡眠が少なくなります。

だから、個人的にどの程度で脳が妄想するのかと言うことで、睡眠時間がきまります。

 

体を復活させるためにどのくらいの時間が必要かと言うのは、それはちょっと怪しいんですね。体というのは、動かした方がいいかもしれないし。ただ寝たからと言って復活したということもないしね。

 

肉体と言うのは、たとえば歩いて、これ以上歩けないというと止まってしまいます。座っていると復活します。寝なくてもね。ときどき、疲れ切って寝てしまうこともあります。それはすごく気分がいいと思いますよ。体が疲れ切って、それ以上は動かないと、寝る。それは気持ちいいものだと思います。

 

睡眠と言うのは、脳に入っている余計な考えで、寝なくては、寝なくてはと。それで自分で作った余計な考えで、脳が自分で苦しむ羽目になっているんです。一生懸命寝ようとする。

これに脳が疲れます。

 

睡眠時間という概念は屁理屈だから、理論が成り立っていません。もし、睡眠量がこれくらい必要と理論的に成り立っているなら、脳が睡眠時間を管理するべきところです。しかし、睡眠時間の概念は論理的なものではないので、脳に管理できません。

 

だから睡眠と言うのは、仏教では大事と見ない。邪魔だと。睡眠は、まず減らすように頑張ってみてください、と。減らしてみる。無理矢理でも。より健康的になったと発見すると思います。

 

お釈迦様は脳科学は語られていませんが、心の科学ですから、現代的にも説明できるものなんですね。

大事な仕事や、やるべきことはやりますとやっていると、なんとなく睡眠時間が減っていると思います。でも睡眠時間が減ったからと言って、問題は出てこないんですね。

 

「わたしは何時間寝るべきか」と言う問題が出てくる。もし、「わたしが」という存在がくだらない妄想をしているなら、脳はいくら寝ても復活しない。疲れたまんまで。

 

だから「わたしが」というのが、眠くなったらねる、と決めたほうが楽です。そう決めなくても、眠くなったら寝ているはずです。

 

一番やりやすい方法というのは、「寝たければ勝手にしなさい」とからだと心に任せておくことです。寝たければ寝なさい、わたしは仕事をしますよと。仕事している途中で、脳が、肉体が、これ以上仕事できませんという状態になったら、勝手に寝ているんですね。

 

そういう風にやれば、なんとか解決できるとおもいます。

 

精神的に安定している人にとっては、3時間くらいで十分です。

 

眠気の悪いところというのは、寝たら癖がついて、だんだん長く寝るようになります。いくら寝ても、もっと寝たいという気持ちになってくる。それはとても危険だから気を付けたほうがいいですね。

 

寝たいという気持ちは気を付けて、眠くなったら寝ますという別な態度を取った方がいい。

 

なんで病的な眠気がよくないかというのは、寝ているということは何なのか、と考えてみる必要があります。得るものが何もない。時間が無駄になっちゃうんですね。確かに、短い時間で復活はしています。それが得るものと言えば得るものかもしれません。でも、それから頑張らなくちゃあかんでしょうね。人間は、目覚めているときのみ成長するんです。

 

次に気づき。

自分で気づくことは、訓練しておけば、どんどん上手になっていくと、睡眠中は夢を見ているならば思考しているんです。その時は観察できます。すごくびっくりするほどの能力じゃなくて、普通にできます。

 

正しく寝ている場合は、思考はありません。停電状態です。われわれが停電状態で寝るのはほんのわずかな時間だけなんですね。寝るならば、完全に停電状態で寝たほうがすごくいいんです。いわゆるBlackouts(ブラックアウツ。停電)状態でね。それは短い時間です。

 

それが科学的に脳が必要な睡眠時間です。それが終わっても、まだ寝ているんだから、脳がいろいろ仕事を始めるんです。それを、われわれはレム睡眠時間と言って、夢を見る時間だと言っています。そのときは体の復活作業はないんです。ただ夢を見て、びっくりしたり感動したり、怖くなったり、かえって体には迷惑なんです。体に悪いんです。

 

逆に、夢をよく見るという場合は、余計に寝ているという意味なんですね。

夢を見たはずなんだけど忘れちゃった、という場合は余計に寝ていなんですね。

 

それでも、夢になってきたら思考ですから、観察できます。それは大変難しいことではありません。だから、大乗仏教とは関係ある話ではないんです。

 

(東京・法話と冥想会 2015.01.25 

http://www.ustream.tv/recorded/57959831 動画上で55:00~01:08:00よりメモしました)

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関連エントリ:妄想はなぜ起こるのか?

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