ブッダ ラボ - Buddha Laboratory

Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論、実験結果

身体は物質なのになぜ成長するのか?(ブッダの治療法4)

ブッダの出す証拠は科学よりキビシイ(ブッダの治療法3)より続きます)

だから人間ならブッダの話を聞くべきなんです。

なのに仏教と言ったとたんみんな引く。尻込みするんですね。どういうこと? 

それはすごい教えだと分からなかったからなんですね。だからわたしは必死になって、「すごい教えだ。信仰ではありません」と一生懸命言っているが、一般人は絶対認めないという態度を取っているんですね。

 

会場を借りるときにも、「仏教だからできないんだ、宗教活動は禁止ですよ」と。

 

その言い分がどこまであほかと言うと、仏教は日本の文化でしょう? このケースは憲法違反をしているんですね。国民の文化に反対しますということでしょ。

宗派と言うのは仏教にあるんだからね。

国のお金で古いお寺を保存したり修復するのは、国の文化だからでしょう。

 

富士山を世界遺産に認定されたのは、山だからですかね?

はじめ、山は世界遺産にならないと否定されちゃったんです。それで何度もチャレンジして、富士山『文化』として、富士山信仰が昔からあって、全体的な文化として申請しました。

それで、文化だったら世界遺産としてOKということになった。

 

それなのに日本人は、仏教という文化を否定するんですよ。

批判しているのではなく、世界はそんなもんで、物事を正しく理解しない。論理能力がない。いろいろな宗派があって仏教でしょう。わたしたちは上座部と言う宗派です。

 

公と言うのは理論は通らないという世界だからね。

理論がとおらない、常識がとおらないということは世の中でよくあります。

 

ということで、法律やら決まりやらは、人間のために作るんです。

例えば、災害の時に政府が援助物質を持っていく。何キロの範囲と決めたら、そこから1キロメートル離れたら援助物資を届けない。

柔軟性がないでしょう。しかし、なんで援助の範囲の決まりを作ったかと言うと、国民のためなんです。まんべんなく援助したいという気持ちが逆効果になった。

 

決まりを作るとそういうばかげた結果になるんです。

 

そういうことで、世界にどんなシステムがあっても助けてくれない。生命に問題があるんです。人間が何を作っても、生命ですから、トラブルで終わる。新しい医療器具ができても、操作ができなくなっちゃう。

人が病気かどうかは機械で判断する。本人が苦しんでも機械で問題がみつからなければ「大丈夫、帰ってください」となる。

 

機械で検査するのは正確な結果を出したいからなんですけど、それで結局は違った結果になってします。

世界はそういう世界なんです。

 

だから人間から助けを求めても、助けたいけど助けられない。人間が助けたくないという態度は取っていないんです。医者は患者を治したいけれど、問題は「治せない」ということなんです。

 

気持ちがあったらいい、というのは、それは甘い話です。善意でやったこと、良かれと思ってやったからと言う場合は必ず失敗でしょう。世界はいつだってそういうことなんです。みんな、良かれと思ってやっていることですけど、結果が悪いんです。

 

世界でイスラム教を信仰している人びとは、自分たちが貧しい、差別を受けているんだと。だからイスラム人を解放しなくちゃいけないといいつつ、自分の国民を殺している。ISISとかは。誇らしげに人の首を切ってYouTubeに流す。それでイスラム教を世界の皆が「素晴らしい!」と思う結果になる? 気づかないんです。

 

ですから人間に生まれたら、ブッダの話を聞かなければいかんです。

ブッダが間違いなく幸福の道を語ったんです。

 

ブッダは精密な科学者ですから、結果を出します。

 

ある日ブッダはこう言います。「わたしに手を伸ばしたら、もう誰にも手を伸ばす必要はなくなります」と。

死んだら天国と言う話ではない。今ここで自分の問題を直すんです。

 

生命として起動するプログラムがある。心のプログラムです。科学者は物質しか研究していない。

何で植物は成長するんですか? 物質だけだったらそのままでしょ? 外から物質を取り入れて、自分を育てるんです。それってどういうことか、聞きたくならない? 物質がそんなことする? 酸素、炭素、鉄、亜鉛などなど、それを自分でどうして取り入れる?

元素自体はそんな余計な動きはしないんですよ。

原子を調べてみると、ただエネルギーの塊で、引き寄せるエネルギーと引き離すエネルギーで、何かしらバランスを取っていて、バランスがない場合は何かにくっついているんですね。

 

たとえば酸素は重くて、一番バランスなく不安定で、他の元素にくっついてしまいます。

だから酸素は役に立つと同時に危険です。呼吸に酸素は必要ですけど、酸素が余分に入っちゃうと、体にくっついてしまって、それで壊れるんです。エレクトロンを奪ってしまいますからね。

われわれは酸素は必要ですけど、活性酸素は危険。怖い。

 

だから物質がするのはそんな程度のことで、鉄は錆びる。酸素のせいで。

鉄自体が、「一キロの鉄ではカッコ悪い、二キロの鉄になろう」とする?

 

たとえば、0.5グラムの種を植えてみたらどうですかね? 一か月間くらい待ってみて、まだ0.5グラムですか? それ以上になっているでしょう。

 

ということは、もう一つエネルギーが働いている。それがどういうことか調べていないんです。

 

物質のシステムと、われわれのように生きているシステムに違いがあります。われわれには感覚と言うシステムがあります。それが心の働きで、それで生きているんです。

 

そのシステムに問題がある。感じるシステムに。物質に問題はない。そこを訂正するプログラムが、仏教でいう「道(みち)」なんです。

安倍自民党と野党、どちらが正しい?(ブッダの治療法5・最終回)に続きます) 

 

(東京・法話と実践会 2015.04.29 スマナサーラ長老 

期間限定公開動画http://www.ustream.tv/recorded/61671391 よりメモしました)

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