ブッダ ラボ - Buddha Laboratory

Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論、実験結果

ダンマパダ183、184 諸仏の教え|ウェーサーカ祭2015東京(2)

お釈迦様に「わたしは忙しい」と言った比丘|ウェーサーカ祭2015東京(1)より続きます)

だから、ブッダと一緒に生活する習慣をつけるために、今日一日(ウェーサーカ祭 東京2015.05.24)を過ごしましょう。

 

まず初めに、三宝に礼拝する経典をご一緒に唱えましょう。

 

「佛陀の九徳」(「日常読誦経典」日本テーラワーダ仏教協会発行 p12)

パーリ語日常読誦経典 目次  にも、「法の六徳」以外は読誦音声と経典が載っています)

 

「法の六徳」(日常読誦経典 p14)

 

「僧伽の九徳」(同p16)

 

「三宝に対する懺悔」(同p18)

  

すべてのブッダたちが言う真理があります。(BUDDHÂNU SÂSANAM 諸仏の教え、ダンマパダ183-185)*1

それをわれわれは実践しなくてはならない。

 

生きるものは、このように生きるべきである、という教えです。

「悪と言えるもの、悪いと思えるもの、一切、やめましょう。善、と、善いことだと、世界が言うもの、自分で感じるものを行いましょう。それを行いつつ、自分が日々、徐々に、善い人間に、善人になりなさい。

自分の心を常に感じて、汚れの気持ちが生まれたら、そこをすぐ、なくしてください。心を清らかにしましょう。

怒りが起こったら、すぐ怒りをなくします。欲が出たら、『今欲がある』と気づいて欲をなくします。

嫉妬が生まれたら、これで心が汚れます。この嫉妬をなくします。

落ち込んだら、この落ち込みでわたしの心が汚れます、壊れます。だからただちに、この落ち込みをなくします。

他人より自分が優れていると、自我を張る気持ちになったら、他を軽視する気持ちが生まれたら、この心が汚れていると直ちに心を清らかにしましょう」

 

その都度その都度、清らかにする。それで徐々に清らかな心で生きられるようになります。

 

それから、Khanti(忍耐・忍辱)、*2

何一つもわたしの希望通りにはこの世では起こりません。わたしというものさえも成り立ちません。「わたし」は年を取りたくないが、年を取ります。病気になりたくないが病気になります。雨に降られたくはないが雨に降られます。財産がどんどん増えてほしいが、そうにはならないんです。親しい人々はずーっとそのままでいて欲しいんだけど、変わります。買い物しようと店に行っても、もしかしてその品物は売ってないかも知れません。

 

そういうわけで生きる上で、何一つも自分の希望通りに起きませんね。そこでわたしたちは、忍耐なく興奮する。腹が立つ。喧嘩する。人を自分の希望通りに管理しようと思って、みんな恐ろしい人間として生きている。

 

旦那さんが奥さんを管理して支配しようとするし、奥さんが旦那さんを支配して管理しようとする。両親が子供を管理して支配しようとしている。子供が親を管理して支配しようとしている。上司が部下を管理して、抑えて、支配しようとしている。部下が上司を管理しようとしている。みんなそういう、余計なことをして苦しんでいるんです。

「ああ、地獄だ。なんでこんな苦しみがあるのか」と悩んでいる。

抜ける道はいたって簡単です。忍耐です。忍耐が修行です。起こるものは起きてちょうだいと、わたしには何も管理できません。わたしは常に穏やかな気持ちでいます。わたしは常に安穏な気持ちでいるんだ。

 

上司が部下に怒鳴っても、部下は、「何様ですか!」という態度を取りません。ここで忍耐しなくてはいけないんです。

 

洪水で、災害で被害を受けても、忍耐をする。「それはわたしのものではありません。わたしに管理できるものではありません。管理しようと思ったのが無知でした。わたしの家が安定していて欲しいというのが愚かで、自我を張っていました」

 

忍耐と言うのは、自分から出てくる怒りを管理すること。忍辱と言うのは社会から出てくる様々なものに持ちこたえること。それだけが修行です。難しくないでしょ、ブッダの道は。直ちに幸福になるでしょ。

 

今の瞬間から安らぎを感じる世界でしょ。忍耐は最高の修行です。

  (次回に続きます)

 

(ウェーサーカ祭 東京2015.05.24

http://www.ustream.tv/recorded/62610300 よりメモしました)

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関連エントリ:「なぜブッダを念じると幸福になるのか? ~覚者の徳を学ぶ意味~」 ( 2014年9月6日)

・「ブッダの九徳」とはお釈迦様の徳(能力)を九つにまとめたフレーズ。

・この九徳をひたすら唱える(念じる)って宗教っぽくない? という疑問に「ノー」という。

・宗教は洗脳プログラムだが、九徳を唱えるのは心の解毒プログラム。

・思考が人生を創造している。

すべての「説法めも」を読むには:【目次】説法めも

*1:

パーリ語仏教用語集 『パーリ経典 諸仏の教え:BUDDHÂNU SÂSANAM(1-3)』

*2:2015年ウェーサーカ祭の施本「善に達するチカラ 忍耐・堪忍の本当の意味」

さらに上記ツイート上にもありますが、 で一部抜粋文が読めます。