(蚊に刺されないようにしてください、しかし蚊を憎む必要はないんです|人間と五戒(5)より続きます)
それで、戒律の問題に戻らなければあかんだけど、戒律はすごく根本的でね、慈悲の瞑想よりも。
人間で生まれたっていうことはワケがあって生まれました。ワケというのは神ではなく、因果法則なんです。なんの生命も絡んでないんです。ただ因果法則。因果法則で回転して回転して、心だけカギが外れて、開錠されているんですね。肉体はできません。肉体は施錠状態です。空を飛べません、水の中で生活できません、人間には。
食べるものもこれしか食べられない、とリミットされています。葉っぱも食べられるものは数少ない。いろんなキノコがあるけどすべて食べられるわけじゃないんです。
そういうことでわれわれは、宿題をやる。時間もない。80歳まで生きるかもしれませんだけど、宿題には、ほとんど時間を使ってないでしょう。
ただたまたま、わたしの話が耳に入ったんだから、たまたま来ただけで。一部の方だけで、生命は宿題をやっていないんですね。皆様方は、それも人間でブッダのメッセージを聞くチャンスをいただいたんですね。「あ、宿題があるんだ。これはとんでもないことが分からなかった。では宿題をやりましょう」と。
第一の宿題は肉体至上主義で生きるなよ、です。こころ中心に生きてみましょう。
と言っても難しいですね。肉体を忘れて生きることもできないでしょう。超難しい。そこで丁寧に、「あなた、嘘つくことをやめたらどうですか?」
殺生することをやめたらどうですか? 殺生したいんですね。それは犬猫でもやっていますから、ではわたしは、ストップできると。
ちょっと不自由を感じますよ、最初は。やってみたら、その世界が自由であると分かるんです。
嘘をつかないでいると、他の人間よりすごく力強くて、自由で、不安もなく悩みもなくいるんじゃないかなあと自信が付いてくるんですね。生きることに確信が付いてくるんです。あいまいがなくなっちゃうんです。脅えがなくなっちゃうんです。不安がなくなるんです。宿題をやって、もう成長を感じているでしょう。
(戒律を守ると健康でいられる|人間と五戒(7)に続きます)
東京・法話と実践会 2015.06.14(日)
http://www.ustream.tv/recorded/63713487 よりメモしました。
関連エントリ:
人生の苦しみがなくなって、すっごく楽になる「言葉の使い方」 - 瞑想してみる
軍隊はいるわ、警察はいるわ。
知ってますか? それはすべて言葉のせいなんですよ。
みんな嘘をつくからなんですよ。
たとえ人のものを盗っちゃっても、「あんたこれ盗ったの?」「はい、わたしが盗りました。すみませんでした」で終わりでしょう。
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