ブッダ ラボ - Buddha Laboratory

Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論

安保法案が成立。今の日本で、仏教徒は何を信じてどう生きればいいか?(3)

安保法案が成立。今の日本で、仏教徒は何を信じてどう生きればいいか?(2)

から続きます)

システムを解体して新しく組み立てなかったんです、この国は。

憲法さえも変えればいいと思っていますけど、変えてはいけない項目だけ変えようとするんです。

 

こんな閉鎖的な憲法と言うのは、国にとってはよくないんです。

戦争に負けた国だから、負けた国を抑えておくために作られて憲法でしょう。戦争の一かけらもない時代だから。今の人間は戦争のことを知らないでしょう。わたしは七十歳ですけど、わたしも知らない。

 

だから、戦争のことを知っているのは八十歳くらいの人間でしょう。七十歳のわたしにも戦争は全然関係ないんです。生まれたら終わっていたんだから。親はその当時苦労しました、と言っても、こちらは赤ちゃんだから全然知らない。子どもは分からないから。親が食べ物を探すためにどれくらい苦労するか。

 

それで、世界はだいたい四十歳から六十歳くらいの人々でしょう、動かしているのは。

 

そういうことで、憲法は変えるべきなんですけど。変えてはいけない項目だけ変えましょうという。あんなくだらない憲法のなかで、唯一自慢できるのはその一文だけなんです。

 

スリランカも72年かに作った憲法で、今もう古いんだからと変えようとしています。今までの憲法を全部捨てちゃって、新しく現代に合う憲法を作ろうよと。

 

だから、そういうふうに作ってみたら。マズいんだったら変えちゃう。そういうふうに変えて、変えていく、ということはあまり日本社会では見られませんね。

変えない場合は壊れていくんです。

 

例えば日本の若者は、あまり日本の伝統的なものは興味ないとかね。

そのままだから興味がないです。

伝統的なものは、どんどん次の世代に、次の世代にアピールできるものに変わっていったら、伝統は守れる。

 

なんでテーラワーダ仏教が変化しないでずーっとあるのかと言うと、無常の教えですからね。仏教はいつでも、その世代の人間に語るんです。

 

だから、あの大泥棒たちも、仏教は嫌いとは言わない。最近スリランカで新しい大臣たちが就くでしょう。その横で坊主たちがお経あげたりしているんですね。何をやっているのか。ただの俗世間のことを、やる必要はない。

 

そこで面白いのはキリスト教カトリック教の人も、大臣になって署名して仕事するときも、お坊さんたちのところへ行く。なにやこれはと。カトリック教のお坊さんたちのところへもいきますけど。

イスラム教の大臣もいて、この人も仏教のお坊さんのところへ行く。おかしい。

 

どうなっていうのかと言うと、(スリランカでは)宗教が何であっても、仏教が絡んでこなければ困る、ということでしょう。ていうことは、仏教はしっかりと生きているんです。

ひとりの大臣が、イスラム教の代表者なんですけど、ある有名なお坊さんのところへ行って、ちゃんと挨拶して相談して、こうれからどうしましょうかとかね。なぜならば、そのお坊さんに褒めてもらった方が、自分の命が守られるんです。

 

どういうことかと言うと、お坊さんたちがいつでも人間のニーズに合わせて語らなければ、人は聞いてくれないんです。

だから、社会の変化と同時に、仏教も変化していくんです。その変化で古いものは壊れるのかと言うと壊れないんです。

表面的なお化粧の変化だけなんです。

 

昔は、ラジオ放送で、週一か月一で説法を流していました。

テレビの時代から、たまに月一回くらい説法を流す。説法を流す問題は、一時間ほかの番組をカットしなくちゃいけない。それではちょっと時間が問題ですから、十分の、五分の説法とかのプログラムを作る。

一時間説法するのになれたお坊さんたちが、伝統的なものを全部切って、五分くらいで何かアドバイスして終わるように変えるんです。

それは人気があった。

 

ネット時代になると、ほとんど説法はネットで流すんです。だから腐るほど説法を聞きたければ、ネットにつながればいい。

 

そういうふうに仏教は変わっていきます。ネットで説法を流すからってブッダの教えが壊れたわけじゃないでしょう。逆にだれかお坊さんがいい加減なことを言っちゃうと、みんな聞いているんだから「これは違いますよ」と言える。

 

社会がいろんなふうに変わったんだけど、日本の社会は昔のまんまで、高度経済成長の時代で止まっているんです。

そのときの経済は世界の状況に合ったんです、うまく。しかし世界が変わっていることは知らなかったんです。

 

だから基本的にブッダの教えがある文化だったら、そういうことは全然問題ない。仏教っていうのは、古いものも新しいものも好きです。新しいものをなんの躊躇なく取り入れる。なぜならば、ブッダの教えは変わりませんから。すごい自信がある。

 

取り入れるものはただのお化粧だけです。お化粧が変わってもその女性の中身は変わらないでしょう。女性は女性だからね。化粧を変えたら人が変わるんだったら大変でしょう。その時代の流行の化粧をする。お化粧がなければ、社会にアピールすることはできないんです。

 

だから、日本の問題は、激しく変わっていく社会に対応できないことです。

そこをあまり気にしていないみたい。超エリートの方々は。

日本の教育にしても、悪くはないよ。でも、世界の教育とはかみ合わないんです。日本で知識人だという人は、世界に出たらあまり相手にされない状態なんです。だからちょっと何か、変えたほうがいいというところがあるんです。

最終回|安保法制が成立。今の日本で、仏教徒は何を信じてどう生きればいいか?(4)

に続きます)

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