ブッダ ラボ - Buddha Laboratory

Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論、実験結果

家族の運営方法

質問

「息子は精神的な病気を抱えています。

その息子がこの間結婚をして、相手も精神的な病気があります。その夫婦に子どもができました。今度、わたしたちの家に戻ってきます。その二人を迎え入れる予定です。3年くらいこちらにいるということです。息子たちは自分で自立する能力は、今はありません。

我が家はもともと大家族です。その中へ息子たちを、親としてどう受け入れればよいでしょうか

 

回答(スマナサーラ長老)

 

これは答えは簡単です。

家族の仕事というのは、均等に分担することです。

あなたがみんなの面倒をみる必要はないんです。

「あなたはこれをやりなさい、あなたはこれ、あなたはあれを。家族でしょう」と。

 

大家族はものすごくいいですよ。

精神的な問題があっても、結構何とか抑えられる場合もあります。しかし、寄生しちゃうと、永久的にダメなんです。だから寄生させないこと。

「あなたはこれとこれをやりなさい」お嫁さんにも、「あなたはこの仕事を頑張りなさい」とかね。

みんなに仕事を分担して、自分も均等に分担したうちの一つをやる。全部自分がやる必要はないんです。みんなに仕事を分担していると、みんな自分には仕事があるんだという責任感を感じるんですね。そうすると、「わたしだって捨てたもんじゃないや」というふうになるんです。それで、成長するとは思います。

 

ある期間がたったら、「あなたたちもね、自分たちだけで家族を築いた方がいいんじゃない?」とかね。

そのとき自然に出ていくと思います。必ず東京に戻らなくちゃとか、そういうおかしいことを考えなくてもいいし。実家の近くで暮らせるようになるかもしれないし。

 

とにかく大家族でいる限りは、家族を運営する責任は、みんなに均等にあります。

それだけは忘れないでください。自分だけが全責任を背負う必要はないんです。

 

小さな子供でも、何か家でする仕事があれば、すくすくと育ちますよ。

自分がお世話してもらうばっかりの存在だと思うと、すごく調子に乗っちゃって、わがままになっちゃって。ものすごい迷惑な存在になります。

ですから、五、六歳になってくると、本人にできることは任せてあげなくちゃいけないんです。

 

ですから、そういうふうにやるしかないんですね。

どうせ二人は戻ってくるんだからね。それからどうなるのか、というのは各家庭によって違ってきますから、今から心配する必要はありません。

 

大家族っていうのはそんなに心配する必要がないんですね。

考えてみれば、結構楽ですよ、結局は。自分が出て行っても大丈夫ですからね。あとはお願いします、と言って出ていけます。

 

わたしも犬か猫を飼いたいんだけど、一人で生活しているからね。

なかなか飼えないんですよ。今も、東京を出てこちらに来て五日目ですからね。もし猫を飼っていたら、どこかに預けて、ペットホテル代を払って。でも猫にとっては、そう言うところはあまり気持ちよくはないし。

 

だから大家族はそういうふうに便利なところがいっぱいありますよ。

核家族よりは。特に子育っていうのはね。

もし赤ちゃんを健康に育てたければ、ものすごくたくさんの人がいたほうがいいんです。

そうすると、誰もつきっきりで赤ちゃんの奴隷になることはないでしょう? 自分が赤ちゃんと遊んで、疲れたら「はいどうぞ」とほかの人に交代してもいい。

 

生んだお母さんにしても、おっぱいをあげて、それだけでも疲れますから、終わったら誰かが赤ちゃんを連れていくんだからね。楽でしょう。

 

そういうことで、家族っていうのは分担作業なんです。

それだけです。頑張ってください。

 

関西定例冥想会 2011.09.17

http://www.voiceblog.jp/najiorepo/1574082.htmlよりメモしました。

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