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Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論、実験結果

「心の弱みと闘う~避けては通れない道を行く~」スマナサーラ長老-東京月例講演会-2016.03.05

今月5日、スマナサーラ長老による講演会がありました。

タイトルは「心の弱みと闘う~避けては通れない道を行く~」。

 

心の弱み……。

一般的に弱みと言えば、短所のことですね。怒りっぽいとか、人になめられやすいとか、飽きっぽいとか。

誰しも自分の短所は直したいものです。

短所の直し方を教えてくれるのかな? という淡い期待は、残念ながら早々に打ち砕かれます。

「(性格的な短所など)そういう考え方自体が差別です」と長老。

 

わたしたちの世間と、仏教の出世間の常識は違うということを再確認。

 

動画というのはこちら。

http://www.ustream.tv/recorded/84092952 (前半)

前半後半に分かれています。公開期間は約一か月くらいのようなのでお早めにですよ。

 

「バナナをそのまま剥いて食べればいいのに、チョコレートをかけたり、揚げて砂糖をかけたり、そういう『贅沢』がかえって健康を壊しているでしょう」という説明に納得しました。

だからと言って、「チョコレートなんかかけないぞ!」となるのではなくて、「これはちょっと煩悩が拡大している」と確認すればよい、ということです。

 

これはどういう仕組みかというと、「拡大煩悩だ」と確認することでそれ以上、その煩悩は拡大しなくなり、確認をその都度繰り返すことによって、次第に縮小していくということかなと思います。

 

これは、ふだん、食事の支度で「確かにその通りだ」と感じます。

油と調味料をたっぷり使ったり、いろいろと贅沢な材料を入れると味がグッとよくなる気がしますが、そこに拡大煩悩が潜んでいるのかも。

「拡大煩悩だ」と確認することがなければ、使う調味料の数は増え続け、どんどん「もっとおいしい材料を!」となっていってしまうでしょう。

「確認」、大事ですね。

 

人を見ても「色受想行識」*1と観る。

猫を見ても虫を見ても、「色受想行識」。

やってみるとちょっとおもしろいです。

相席になった人がなんかヤな感じ……と思っても、「色受想行識」と観れば、嫌な感情もそこでストップします。不思議だ。

 

あと、へ~!と思ったポイントが…

これは業の管理方法でも同じやり方が紹介されていましたね。

罪を犯した人間が逃げることはできないんでしょうか? - 瞑想してみる

もう一つは反対の行為をすること。

 行為をしてその結果が出ますね。次から次へと反対の行為をすると、その結果がすごく柔らかくなっちゃって、もしかすると気にならない程度になっちゃうかもしれません。

つまり「善行為をしなさい」ということですが、それもただ善いことをするだけではなくて、すでにしてしまった悪行為と真逆の善行為をするということですね。

この、「善行為の分野を絞る」ということは憶えておきたいワザです。

 

以上、わたしが特に気になってメモしたところでした。

みなさんはいかがでしたか。

 

次回の講演会は、『立ち止まらず、もう一歩前へ ~勇気を出して概念を手放せ~』、 日時は来月・4月9日(土)14:00~16:30(終了予定)です。 詳細&申込はこちらから↓ 

 

過去の月例講演会メモ:

「なぜブッダを念じると幸福になるのか? ~覚者の徳を学ぶ意味~」 ( 2014年9月6日)

速報?Twitter初期仏教 公開講座『継続力 ~目的に達するために~』講師:スマナサーラ長老

「聖なる」ものの証明~世間と出世間とのボーダーライン~

初期仏教月例講演会 『するべきことがわからない?~それぞれの役割と責任~』

スマナサーラ長老・月例講演会「違うって素晴らしい こだわりをなくす智慧の道」2015.07.18

東京月例講演会「徳のある人ない人、あなたはどっち? こころを豊かにする財産運用」2015.10.18(日)

「妄想をやめたとき」スマナサーラ長老・東京月例講演会2015年12月4日

めもめも…φ(..)-新春講演会『どっちがホンモノ?』2016/01/09(土)