ブッダ ラボ - Buddha Laboratory

Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論、実験結果

最終回 - 夫が家を出て行った(4)

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元には戻らない - 夫が家を出て行った(3)

 

そういうことで、現実をちゃんと見て、旦那さんにも「一人で生活できてよかったね。これから元気で頑張ってください」とちゃんと見送ってあげる。

 

金が欲しければ、しっかりと「金くれよ」と。

男が自由になりたいのは、これは男の精神だと。同時に男は責任を果たすものやと。だから、まともな男になりなさい。これからでも遅くないんだよ。だから、わたしの生活費を面倒見るのはあなたの責任です、と。男らしくそれをやってよと。その上で、「では頑張ってね、男らしく」と見送ってあげて、自分が自分の世界を企画して育ててあげる。

 

自分の仲間を作ったり、ボランティア活動などをしたり、いろいろできることがたくさんあります。旅行したり、山を登ってみたりとか。ありますよ、いっぱい。健康にもいいんですよ、山登りは。

 

あなたも独立できてよかった、と思えるように。

 

たとえば女性の山登りのグループとかあるでしょう。いろんな女のグループがありますからね。お寺周りとか、仏像を見る会とか、そういう何かに入ってね、自分一人で楽しむ。

 

そういうふうに頑張ってみてはどうかなと思います。

 

仏教的に理解するところは、過去は絶対戻らない。

人間が不完全だから、だいたいトラブルが起きますよ。起きたら起きたで、それに悩んでもね。どちらの人にも自分を直す気持ちはないんだからね。

それはどうしようもないですね。

 

夫婦げんかにしても、お互いに自分の欠点は直したくないでしょう? 

だからずっと喧嘩する羽目になります。

 

そういうことで、こころっていうのはすぐ、すぐ、変化するものですよ。

旦那さんのこころが変化したように、あなたのこころもとっくに変化しているんです。

 

それは、自然に任せちゃうとマズいですね。

企画するんです。

 

何もほかに任せてはいけません。

自分で企画する。

そして変化の過程を自分で調整して、明るく楽しく生きることをモットーにしなくちゃいけない。悩みませんよ、と。放った過去を、また掘り出しては悩む、また掘り出しては悩む、ということをしてはいけません。

 

蛇が脱皮したような感じで、嫌なものは捨てる。

蛇の脱皮というのはお釈迦様が使っているたとえで、とても立派なたとえなんです。

蛇の皮なんです。蛇の皮は、役にも立ちますよ。やがて、その皮がいらなくなりますね。そこで脱皮する。すると、新しい皮が、もう用意されているんですね。また、ツヤツヤ状態になりますね。

 

人間の女性も脱皮できればね、いつでも若々しい肌でいられるのにね。

 

でもわれわれには、過去を脱皮することはできますね。

わたしたちは、過去を脱皮して、新しい人生を企画して、頑張ってみてください。それから結構仕事があると思います。

 

あなたに仕事が出てくると思います。仕事というのは、そういう企画を立てたり、あれやこれやと探さなくちゃいけないし、悩んでいる場合じゃないですよ。

 

じゃあ、頑張ってみてください。

(おわり)

最初から読む:

夫が家を出て行った(1) - ブッダ・ラボ - Buddha laboratory

 

法話・スマナサーラ長老 関西月例冥想会 2014.6.01

http://www.voiceblog.jp/najiorepo/2047354.html を聞いて書きました。

Why Do Some Animals Shed Their Skin? (Library of Why?,)

参考外部サイト:

ジャータカ お釈迦様の前生物語 連載62 「無常を観る者」の物語

人は死に、
 蛇が脱皮するように、
 己の身体を捨てて去りゆく。