2016年9月11日に、スマナサーラ長老の講演会「智慧の力」が行われました。
そのときの講演内容をツイートしました。
智慧の力 pic.twitter.com/F3XjdxnAVJ
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
昔から人類に恐れがあった。生きていきたい、死にたくない、という気持ちが自動的に「助けてくれ、守ってくれ」と、宗教に発展した。宗教は、自然崇拝→多神教→一神教と変遷してきた。
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
スマナサーラ長老講演「 #智慧の力 」2016.9.11
宗教は人を束縛する。このグループから出て行くな、グループ以外は敵、という考え方。グループで一生活動せよという終身刑です。それにどうして自分から飛び込むんですか? グループ、コミュニティは広げて活動すべきでしょう。それで安心、安穏が得られる。それが平和ということです。#智慧の力
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
生きとし生けるものが幸せでありますように、と自分以外のものに範囲を広げる。私の場合は雑草さえ元気でいてくださいと思います。雑草は生えたら迷惑ですよ。でも子供や夫も時々迷惑でしょう?笑 しかしその裏に幸せな気持ちがある。虫も時々迷惑ですが生命は皆同じ。差別はよくない。#智慧の力
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
宗教はダメと言っているあんた(長老)は何をやっているんだ?と皆さん思うでしょ?笑 ブッダは「調べなさい」と言っている。その調べ方も教えています。智慧とは調べていく世界です。物事を確かめることを智慧と言います。調べていくと安心するんです。#智慧の力
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
ではどのように調べるのか? ポイントは貪瞋痴(とんじんち)があるかないかです。経典に若いバラモン人が三か月間、お釈迦様に付きっきりで調べたというエピソードがあります。(セーラ教、中部92)お釈迦様はとことん自分のことを調べさせ、大バラモン人と弟子数百人が帰依しました。#智慧の力
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
家族が病気になったら皆さん悩むでしょう。では仏教的に調べてみてください。「私が、この人が病気になってほしくないと思っている」しかし、調べたら人は病気になるものとわかる。「私は死にたくない」と悩む。しかし人は死ぬものです。調べていくと残った悩みは少なくなっているでしょう?#智慧の力
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
このように、一見、不幸にみえることでも、智慧でみれば幸せになる。#智慧の力
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
昨日は承認欲求をテーマに説法しました。ポイントは、人に認めてほしいと暗く考えていること。周りを気にして暗くなる。暗くならないでください。これはチャンスなんです。みんなに認めてもらう生き方をするチャンス、つまり宿題です。自分を成長させるチャンスなんです。#智慧の力
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
毎日頑張って幸福の世界を作ってください。祈って試験に合格しようとするのは怠け者ですよ。祈るなら、祈りの種類を変えてください。生きとし生けるものが幸せに、と。これは「みんな元気で頑張ってね」という意味です。みんな応援団が欲しんです。仲間はチカラ。でも頑張るのは自分。#智慧の力
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
死後、もしかしたら続くかも。だったら清らかなこころでいれば、悩まなくていい。だから日々の生き方を気をつけなくてはいけない。
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
人を恨むと癖になる。なかなか直らない。もしその瞬間死んだら? その怒りにふさわしい世界に行ってしまう。#智慧の力
今死んだら死ねる? といつも自分に聞いてみてください。みなさんはよく「会社が落ち着くまで、孫の顔を見るまで死ねない」というんですよ。でも会社も孫もあの世に一緒に持って行けませんでしょ。「私のものは何もない」んです。これはブッダのことばです。#智慧の力
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
体も自分のものではない。体は死骸の処分場ですよ。鳥の死骸もその辺に置いておくと腐って大変ですが、体に取り込めばきちんと処分される。
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
「私のものは何もない」と認めることで、ドンドン穏やかになって荷物が下りていく。それで自由になっていくんです。#智慧の力
あの世に持って行くものは、自分がやった行為の結果だけ。だったら善行為するしかないでしょう。智慧の力は、信仰なし、迷信なし、その場で自分が幸せになる。しゃべる場合は、役に立つ言葉を言う、嘘や悪口を言わない、言葉に気をつける。超一流の演奏家が演奏するようにしゃべりましょう。#智慧の力
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
叱るときでも、明るく嫌味なく叱る。それが自分の修行になります。
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
考えるときでも、明るいことや優しいことを考える。頭の中でクソを掻き回してはいけません。#智慧の力
今、幸福になってください。明日に延期しないでください。今日一日、明るく幸福にいる、というふうに過ごす。怒るのは明日に延期する。喧嘩するのは明日にする。相手にも「明日、待っていてください」と宣言してください。(笑)#智慧の力
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
私はスリランカで村の子供にこう対応しました。
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
長老「これあなたがやったの?」
子「うん」
長「じゃあ明日、厳しく叱りますから覚悟していてください」
その子は二度と同じ過ちをしません。#智慧の力
(以上、スマナサーラ長老講演会 #智慧の力 を聞いてメモしたものからツイートしました。
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
次は質疑応答です。)
Q.死んだ人に「どうしてこんなに早く死んじゃったの?」と今でも怒りがこみあげてくるのですが…?
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
A.「根拠のない怒りは危ない」とお釈迦様もおっしゃっています。降っている雨に怒るようなものです。これはやめてください。#智慧の力
Q.悪いニュースを聞いても怒らないんですか?
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
A.私は「なんでこんなことをするのか、自分自身を破壊することを。善いこともできるのに」と考えます。みんな無智だから一人一人やっていることは悪いこと。智慧が無く感情で生きている。私は絶対にしないと自分を戒めること。#智慧の力
ブッダは智慧で無知を直すしかないと。しかし皆はその智慧には関心がない。
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
必ず死ぬと確認することで、無知にヒビが入ります。#智慧の力
Q.自分が他人に智慧を教えることができるのか?
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
A.自分にあるものは教えられます。例えばフランス語を知っていたら教えられます。智慧の力はすごい。周りに必ず影響します。私はどんな時も怒らない人を知っています。その人は友人に裏切られたときも全く怒らない。見事に。#智慧の力
私はある人から電話口で「殺すぞ」と脅されたことがあります。そのとき、その全く怒らない人が近くにいた。それで両手をこうやって、「まあまあ」というふうに上下に動かしてた。クールダウン、という意味で。その手の動きをみて、私も落ち着いたんです。今でもその手を思い出せます。#智慧の力
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
だから智慧があるとすごいんですよ。私でさえ影響されちゃったんだからね。ブッダは「まず自分が実行できたら、周りに言ってください」と。
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
料理を教えるのも同じです。自分が料理できないのに教えられないでしょう。#智慧の力
Q.排他性とは何なのか?
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
A.自由に考え、自由に行動することで幸福になる。宗教は人の自由を奪うという一番やってはいけないことをやっています。調べることを奪ってはいけない。
質問者の「排他性とは」という観察は素晴らしいですよ。(続)#智慧の力
家族など一つのグループになったほうが安心する。一概に排他が悪いと言いずらい。排他という言葉がよくない。他のグループとコミュニケーションを取らなくてはいけない。テーラワーダ仏教協会も会員は信仰会員ではない。信仰は何でもいい。出入り自由。仲間作りはよいこと。なぜなら一人では弱い。(続
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
例えばケーキを食べるのは悪くない。でも食いまくるなよと。火は便利なもの。しかし注意して使うこと。使い方を間違うと大惨事になる。
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
グループにもその危険性はある。#智慧の力
私はかつて、ブッダが言ったことに何か一つでも間違いがないのかと探していました。一つだけあった。間違いとは言い切れないんだけれど、ちょっとおかしいこと。
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
「前もって徳を積んでおきなさい」と。
注釈書によると、過去世に徳を積んでおけと。今言ったって意味がないでしょう?#智慧の力
しかし調べてみたら、「徳を積む」ではなく「前もって準備しなさい」ということだった。前もって稽古すること。
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
あ、それならわかります、と。
これを調べて解決して、ブッダの言ったことで私が異論をはさむものはもう残らなかった。#智慧の力
科学者が何か言うと宗教組織が揺らぐ。仏教だけが「ほらね。初めから言っていたでしょう」と。例えば、自我を作る組織が脳にないという研究が発表された。自我が錯覚だったというのは、魂論の宗教は困る。
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
仏教だけが科学者の新発見を喜ぶんです。#智慧の力
仲間を作るのは健康的です。一人では弱いから。自分と違うグループとも仲間になってください。
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
最終的には壁のない、フェンスのない世界を作ること。
日本人、韓国人、〇〇人、というのがない世界。
自分一人ぼっちになっちゃうと危険ですよ。#智慧の力
(終わり)
— チエリ (@thierrybuddhist) 2016年9月11日
<聴き終えて……>
主催の全長寺ご住職による質問から始まったこの講演会。
それに対してスマナサーラ長老が範囲を広げて答えていらっしゃいました。長老が、まるでご住職の父親のようにアシストする場面も垣間見られました。
全体的に明るくて和やかな雰囲気で、こちらもリラックスして聴くことができた素晴らしい講演会でした。
率直なやり取りがあった最後の質疑応答も、貴重なヒントたくさん詰まっていました。
全長寺さんはじめスタッフの皆様、どうもありがとうございました。
全長寺のお寺のほうにも、今度伺ってみたくなりました。