《スマナサーラ長老 東京法話と実践会 2016.10.30
http://www.ustream.tv/recorded/92526227 (期間限定公開)を聞いて書きました。》
だいたい人間の社会では、アプローチは二つ言われていますね。
ポジティブでみるか、ネガティブでみるか。
われわれの脳は癖がついちゃって、ポジティブにみる傾向にある人もいるし、ネガティブにみる傾向の人もいるんですね。
これは癖だから、なかなか、言っても直らない。
なんでも悲観的に見る人は、悲観的にみてしまう。そういうふうに脳が配線しているんですね。なかなかどうしようもない状態になっちゃう。自由がなくなっちゃう。
ネガティブでみるのはみんな良くないと知っているし、ポジティブでみるのもそういう配線ができあがっちゃって、どうしようもなくなんでもポジティブにみてしまうというね。
どうしますかね?
どちらでもない人々は、役に立たないただのバカですよ。
脳が配線するどころではないんですね。だから「わたしはそういうふうにみていない」と威張っても意味がないんです。なにも、感想を持っていないんだからね。だから物事に対して何かしら感想は誰でも持っていますよ。すべて自分に対して家族に対して友達に対して、会社に対して、自分が買ってきた服に対して、自分の感想と言うものはあるんです。
それを無いと言ったら、病気でしょう?
その感想と言うものが、残念ながらネガティブかポジティブかというものになってしまうんです。
中間がないんです。
仏教は中間を教えているわけではないんです。一部ポジティブで、一部ネガティブでみてくださいと。
なんでも悲観的にみるペシミズムというのはね、超カッコ悪いんですね。
必ず人生は失敗する。家族で失敗する、仕事で失敗する、何一つもうまくいかないんですね。ペシミションで悲観主義でみちゃうと。
だから頑張ってポジティブでね、オプティミズムというんですね。
楽観主義と日本語で言うんだけど、その日本語はあまりよくないとわたしは思っていますけどね。
ポジティブでみると何とかうまくいきますね。
悪いことはあってもそれをなんとかして、いい方向へ変えることができます。
だから順番で、まずネガティブアプローチを変えて、ポジティブにしてください。
それができる人は、いくらか脳が開発していきます。
それから、物事は一貫してポジティブなわけではないでしょう。
一貫してネガティブなわけではないでしょう。
だからもうちょっと冷静でね、本当にネガティブなものはネガティブ、ポジティブなものはポジティブ。
森の中を歩くと、沖縄ならハブがいるんですよ。
「いるわけないでしょう」とか「ハブでもかわいいんじゃないでしょうか」と調子に乗ってはいかんでしょう? ハブにかまれたらネガティブに決まっていますからね。クマに襲われたら、これは良いことのわけがないんですよ。
ですから、世の中の物事は一貫してポジティブでもあらず、一貫してネガティブでもあらずという、次のステージに進まなくてはいけないんですね。
だから順番でやってください。でなきゃ、意味がないんです。
(続きます
シリーズ全8回
三番目の「ありのまま」とは? - 悲観的にみる癖をどうするか?(3)
参考外部サイト:
この瞑想のねらいは悲しみを正当化して、美化して、さらに人を悲しみに落とす悲観主義ではなく「こうすれば悲しみが消えちゃいますよ」という楽観主義でもありません。「悲しみはこのような段取りで生まれるんだ、愛着からも、やはり悲しみが生まれるんだ、‘手を叩いたら音が出る’ように当たり前の因果法則だ」と理解することです。
《お知らせ》
カティナ衣法要へのお布施に多数のご賛同をいただきまして、随喜と共に回向いたします。
(ご存知の方もいらっしゃると思いますが、法要(イベント)の際の品物お布施は数が多いので、パティパダーにお名前が記載されません。念のためお知らせいたします)
引き続き、わたしが個人的に作成した各精舎へのお布施リストを、ゆるくアナウンスいたします。
もしお布施リストから送っていただきましたら、各精舎へメールでその旨をご連絡いただけると幸いです。
アマゾンのお布施リスト:Amazon CAPTCHA
(おまけ)
東京ゴータミー精舎のカティナ衣法要、たのしかったです。
いつもキビシイ(笑)説法で勉強しているばかりでは疲れますからね。たまにはこういうイベントをたのしむのもよいのでは。
精舎で人の輪に入りにくいというのは誰でも感じたことがあるかもしれません。そういう場合は無理に入っていかなくても、ぼーっと佇んでいても構わないと思います。特に何も強制されないので、気楽に……。
カティナ衣法要の法話では、ヤサ長老、クサラダンマ長老、スマナサーラ長老のトリプル法話となりました。
スマナサーラ長老の法話部分の実況ツイートはこちら。
http://twilog.org/jtba_talk/date-161103/asc
これまでに積んだ功徳を生きとし生けるものに回向いたします。サードゥ、サードゥ、サードゥ!