ブッダ ラボ - Buddha Laboratory

Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論

お布施で破る次元 - お布施ってどういうこと?(2)

<前回 お布施ってどういうこと? - カティナ衣法要(1)

 

そこでお釈迦様がおっしゃっている第一番目は、超越した道の第一歩は、お布施なんです。

 

現代ではお坊さんたちが儲かるために変な解説をしていますけど、わたしは貧乏を喜んでいるからどうったことはないんですが、ブッダの教えに従って「お布施とは何なのか?」と理解しましょう。

 

わたしたち各生命が、自我で、自分の存在しか考えられないんです。

自分が生きていきたいんです。人に親切にするのは、「わたしを助けてくれるならば」ですよ。

 

親がなんで子供に依存しているのかというと、子供がいると、親の存在欲をものすごく確かなものにするんです。

「頑張らなくちゃ」「生きていなくちゃ」という価値を与えてくれるんですよ、子供が。

 

それ以外の人に親切にするのは、「わたしの命を助けてくれるならば」なんです。

わたしの命の邪魔をするならば「死ね」と。蚊はどうですかね? なんのことなく殺しちゃうでしょう。

 

そういうことだから、正直に言うと、一個の生命が「自分が生きていきたい」という気持ちでいるんです。

それでは、超人にはならない。超越した道には入らない。

 

そこで最初のステップは、自我を壊すために、取ることではなく「あげる」こと。

あなたはそのことを知らないんだ、そんな経験もないんだ、ということで、自分が欲しいものなんですね。自分が執着して握りしめたいものはいっぱいあるんですね。本当は自分のものは一つもないんです。ないんだけど、わたしの体、わたしの金、わたしの家、わたしの家族とか、「わたしの、わたしの……」と勝手に看板を掛けるんですよ。品物に。

 

これって真理からみれば違法なんです。

わたしもこちらに「スマナサーラのお寺」とか書こうかなと思っちゃうんだけど(笑)、みんなに嫌がられるんですね。だから、生命って面白存在で、なんでも「わたしの、わたしの」と、われわれは言語があるからそういう言葉を使うんだけど、動物も「わたしの」という気持ちがあるんですね。

 

縄張りがあるんです。鳥たちも。

「わたしの縄張りに入るなよ」と。鳥たちは美しく鳴いているわけじゃないんです、あれは。欲なんですね。自我なんですよ。わたしの縄張りには誰も入るなよというふうに、人間なら選挙の時に選挙カーが走り回るでしょう。あんな感じですよ。

 

ですから、わたしは鳥の声をすごく気持ちよく聞いているんですね。

あほなことをやっているなーと(笑)。ちょっと力が強い若い鳥が来たら、今鳴いているあなたは追い出されるでしょうと。

 

そういうことで、どんな生命も「わたしの」ということで、成長しない。

進化しない、こころが。これを破りましょうと。

 

破るために第一番目は、「わたしの」というところに制御を入れちゃうんですね。

わかりやすくいえば、お布施をする。

お布施をする場合は、何かしら「わたしのもの」でなければできないんです。あの「わたしのもの」という気持ちが、切れちゃう。切れて、すべての生命のためにお布施をする。

 

お布施をする場合は、サンガを指定すれば、一番徳が高くなるんですね。

サンガっていうのは人類のために、生命のために頑張っているからですね。

 

今も地震があって苦しんではいるんだけど、そちらに行って災害ボランティアをしている方々はいますが、スケールという意味では、サンガがやっている仕事ほど、巨大なスケールで生命を助けることはありません。災害を受けるまで待っていません。誰でもすでに被害者だと。

 

だからサンガにするお布施が一番徳が高いのだけれど、布施っていうのは基本的に「わたしの」という執着をちょっと破ってみる。

破った経験をしたらすごく喜びを感じるんです。

ほんのちょっとでも「わたしのもの」をあげたら、なんかこころがすごく安らいで喜びを感じるんです。

 

たとえば「わたしが食べたい」と思って弁当を買ってきたんだけど、もう一人ほかの人がいて、「じゃあ、いいや。あなた、この弁当を食べてください」と言ったところで、わたしもお腹が空いていますけど、なんかすっごい喜びが生まれてくるんです。「いいことをしちゃった」と。

 

あの幸福感、あの喜びを、功徳というんです。

それでわれわれのこころが成長していきます。

 

だからお布施することで、自我、執着が弱くなる。

どれくらい弱くなるかということによって、徳のレベルが上がったりする。

(続きます

次元を破って生まれてくるもの - 【最終回】お布施ってどういうこと?(3)

  

参考外部サイト:巻頭法話(165) 安らぎへの道は険しくない

日本でテーラワーダ仏教を実践する方々はおそらく知らないだろうと推測して、この誓願の中身を省略して紹介します。

仏教徒は、比丘サンガにお布施をする、寺を建立する、布薩の日に修行に励む、などの善行為をよく行います。毎日、三宝に礼拝するなどの善行為は、欠かしません。

この善行為または修行が終わったところで、最終的に以下のような誓願をするのです。……