なんと、戦後を代表する歌謡曲「東京ブギウギ」の作詞は鈴木大拙の息子、鈴木勝(アラン)だったそうです。
鈴木大拙は、禅をヨーロッパやアメリカに紹介した偉大なる学者ですが、ずいぶんと子育てには苦労したんだなぁ、と同情してしまう一冊。
子育てどころか、息子アランが40も過ぎて大拙自身の最期が近づいてもまだ、トラブルが絶えなかったとか……。
鈴木大拙は没後50年を迎えてパブリックドメインになり、今後新たに本が出版されるなど目にするチャンスがふえるかもしれません。
子育ては修行とよく言われますが、禅の大学者にとってアランのような性格の子供を持ったということことは、相当厳しい修行だったことでしょう。
さくじつのスマナサーラ長老法話会でも、親子関係についてお話がありました。
このときは子側からの相談でした。
「親が期待している言葉《キーワード》を子は発見しなければいけない」というアドバイスは、ふだん気づきにくいポイントだと思います。
そのキーワードとは、親と子の関係、親のタイプによって違うので、子が親をよく観て探し出すことが必要ということです。やってみるとこれは結構難しい……。
相手の望みを汲んで、なおかつ自分の希望との折り合いをつけるというのは、親子関係でなくても重要なポイントだと今回の法話でわかりましたが、実行に移すとなるとなかなか大変ですね。