《スマナサーラ長老談 法話と実践会(ゴータミー精舎)2017.07.09
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人としゃべる場合は、自分で何も考えないでください。
自分の頭で処理しないでください。
頭で反応しない。
ただその人の話だけ聴いてあげる。
どういう内容か、どういうふうにしゃべっているのか。
わたしもそれをやっていますよ。
自分には感情的に何一つ受け入れません。相手が言うことを客観的にみるんですね。見て分析すると、どんな答えが良いか見えてきます。答えは、わたしの感想ではありません。どんな質問に対しても。スマナサーラがそう思うということではありません。たまにそれも言いますが、その場合はハッキリと「わたしはこう思います」と言います。
相手がしゃべることをよく聞いて、こういうふうな事だったら、どんな答えがいいでしょうかと。
質問者「(長老は以前)相手の思考ではなくて、こころを見るようにと仰っていましたが」
それは見えてきます。
言葉というのはこころを表すものだから、ガチャガチャと屁理屈ばかり言っていると、「不満で怒りがあるみたい、だったらこれを直してあげよう」という感じです。たとえば病気の方だったら、自分のことをすごく心配していろいろと言うかもね。その場合は、「そうですね、病気になったらひどいものですね……」と、そのときかけてあげたほうがいい言葉が出てきます。
たとえば、体に問題があって苦しいんですけど、その上、「なんでこうなったのか、こんなことやりたくない」と言ってしまうとさらに苦しいんです。
そこで、「それでは二倍苦しいでしょう。身体も不自由で、それに文句を言ってさらに苦しいでしょう。だからこころ優しく、体だけ苦しい方がいいんじゃない」というふうに答えてあげたほうがいいんじゃないかと思いますね。
仕事のときの冥想は、ひとつ決まりを作るんですね。
いつでも、落ち着いています、と。
何をやっても、仕事中は落ち着いています、ということだけやってください。
実況中継は難しかったら、この場合はやらなくても、「落ち着いています」というふうにしてみてください。
「落ち着きを守ります」ということなんですね。
(終わり)