ブッダ ラボ - Buddha Laboratory

Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論、実験結果

いつもネガティブな反応をしてしまうことが悩みです

質問

「何か起こったときに、一番最初にネガティブな反応をしてしまいます。

うまくいかなかったどうしようとか、こんなことをして何になるんだとか、そういうネガティブな反応をしてしまうことが悩みなんですが、それを乗り越えるにはどのような方法があるでしょうか?」

 

回答(スマナサーラ長老)

 

人生というのは、24時間宿題が出ているんですよ。

宿題は、あなたのこころが出しているんです。あなたの業が出しているんです。それは、こころが成長したいからです。

 

人間というのは幸福になりたいと思っているでしょう。

それはこころの希望なんです。苦しみたくはない。

 

だから、こんな欠陥だらけでは幸福にならないので、宿題を出しているんです。

 

宿題をするのが下手な人は、人生のいろいろな問題に「なんだこれは、嫌だ!」と攻撃的かネガティブなアプローチをして自己破壊する。

そうではない人は、人生の問題を宿題として、「じゃあやろうではないか」とやったら、その宿題は合格して、次の宿題が来るんです。

 

毎日が宿題であると思ってください。

あなたには宿題をやる自由もやらない自由もあります。

しかし結果はそれなりになります。仕方がないでしょう。学校の宿題をやったら先生が「よかったね」と言ってくれるし、宿題をごまかしちゃったら別な結果が出てくるんです。

 

自分が自由であることを理解してください。

毎日いろいろなことに遭遇すると、ネガティブアプローチができるのは自分が自由だからです。それを変えることもあなたにできます。

 

わざわざポジティブアプローチをするんじゃなくて、「宿題だ」ということにするんです。じゃあ解決するぞと。

 

どうしてわたしが「宿題」という言葉を使うのかというと、誰でも宿題は嫌なんですよ。

だから、仕事や家庭のいろいろな問題は嫌なんです。でも何ごともないということはありえませんね。

宿題だと思えば、「今日はどんな問題が来るでしょうか」と構えておける。

 

なんでもうまくいくんだという、この間違った妄想が問題なんですね。

なんでもうまくいくはずです、と思っても、見たらうまくいっていない。それでネガティブアプローチを作るんです。

何一つもうまくいくはずがないんです、自分が頑張らなくては。それが現実です。だから人生がうまくいくだろうと期待しない。将来がうまくいくだろうと期待しない。何一つうまくいくわけがない。

 

そこで「じゃあ、負けるもんか」と別な幸福な人生があらわれてくるんですね。

宿題が終わった時点で、完全に覚った、と言うんです。だから、毎日覚って、覚っていかなくてはいかんですよ。毎日、何かに覚らなければいけません。覚るたびに「よかったね」「うまくいったよ」「乗り越えました」という充実感が出てきます。それでいつか、宿題が消えるときがあります。

(終わり)

 

スマナサーラ長老 法話と実践会(ゴータミー精舎)2017.09.10

 

を聞いて書きました。

 

Twitter法話

http://twilog.org/jtba_talk/date-170910/asc

 

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