ブッダ ラボ - Buddha Laboratory

Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論、実験結果

妻から離婚を切り出されました

質問

「個人的な相談なんですが、二ヶ月前に妻から離婚を切り出されました。妻は弁護士を雇ったという状況です。突然のことでわたしは驚いています。

それから長老の本とかを読み始めまして、わたしは初心者なんですけれども。

ちょうど娘が一歳で、わたしは毎日苦しい状態です。

わたしとしては結婚を続けたいのですが、妻は弁護士を雇っていて、周りの人々に相談しても、もう厳しいんじゃないかとアドバイスを受けます。

娘の将来のこともありますし、わたしは毎日苦しいんですけれども、それについて長老のアドバイスをいただけたらと思います」

 

回答(スマナサーラ長老)

 

そういうのはね、時間をかけて話し合わなくちゃいけない問題で、1分では答えられない。ややこしい人間関係のことだからね。

一般論でちょっと短く答えます。

 

二人とも、自分のことしか考えていなかったみたいですね。

奥さんの方は奥さんのことだけ考えて、あなたはあなたの利益だけ考えて、それは結婚になっていないんですね、結局は。

自分を抑えて相手のことを心配するのが結婚なんです。

 

女は自分を抑えて男のことを心配して面倒を見る。男も同じく、自分のことを抑えて、自分が連れてきた人の幸福のために頑張るという、それで結婚なんです。

女が男のことを心配して面倒みるならば、男も一生懸命に女のことを心配して面倒見てあげなくちゃいけないんですね。

自分より先に相手のことを考えなくちゃいけないんです。

 

そういうことをやらない場合は、俺の幸せのために結婚したんだというふうに思っちゃうんですね。その場合は離婚になるのは普通ですよ。いきなり弁護士まで行ったということは、もうかなり復活できない状態かもしれませんね。相手とも喋らないとわからない、なんで、ということはね。自分だけの主観でね、「わたしはまだ一緒にいたい」と言ってもね。娘を言い訳に出したりとかね。それはうまく行かない可能性がありますね。

 

なるようにしかならないと開き直った方が楽だと思いますよ。

世間で離婚になる場合は、だいたい女が決めるんですね、やめると。これは法則で、女がお前は嫌いと決めたら、それ以上頑張らない方がいいんです。あんたと一緒にはだめ、というとこれは決定的で復活できません。

我々は現代文明で男が強いと思っていますけど、生命の中では女が強いんです。決定権は女にあります。動物を見てください。メスがオスを選ぶんです。猿の群れでも、ボスがいるんだけど、メスがダメと言っちゃうとダメなんです。俺はボスだから、と言っても通用しません。我々も生き物だから、そういう法則が働いていますよ。

 

それぞれの、あなたも知っているでしょうね、なんで離婚まで行ったのかと。相手に聞かなくちゃわからないんですね、嫌になった、別れたくなった理由を。それはいろいろ。あなたの性格が悪いということもあり得るし、女の妄想のプログラムにあなたが合ってないということもあり得るし、他の男ができたということもあり得るし、いろいろです。

 

あなたにできることは自分を直すことなんですね。

離婚イコール不幸じゃないんです。

離婚イコール不幸と思わない方がいいんです。

社会関係を持ったんだから、面倒臭いんですよ。

別れてもあなたの娘がいるんです。その関係は切れませんしね。あなたが新しい相手と再婚しようと思っても、前の娘がいるからそれは問題がありますよ。生きる上であらゆるトラブルはあり得ることで、それイコール不幸というわけではないんです。

 

冷静でいてください。

きついことを言うならば、あなたは一人で生活することを考えてプログラムを組んでください、なんです。それだったら、離婚自体も楽しんでいくことができます。「わかった、わかった、離婚します」と言うことで、面倒臭くなく、楽しく終了することができると思います。

今は一方からの質問ですから、その程度しか答えられませんね。

 

とにかく一人になる生活を築いて、それから娘さんへの責任をどう果たすのかと考えた方がいいんじゃないかなと思います。

(終わり)

東京 法話と実践会 スマナサーラ長老 2018年11月23日

動画

https://www.facebook.com/jtheravada/videos/368432943898539/

法話メモ

https://twitter.com/jtba_talk/status/1065775981963567104