ブッダ ラボ - Buddha Laboratory

Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論、実験結果

輪廻と因果の違いがよくわかりません

質問

「輪廻と因果の違いがよくわかりません」

 

回答(スマナサーラ長老)

 

同じことでしょう、結局は。

因縁はずっと流れちゃうでしょう。因縁がなければ、何も現象が現れないでしょう。現れた現象が原因になって、次の現象に繋がるでしょう。そうやってずっと続いちゃうんですよ。

 

人間に因縁を当てはめると輪廻という。物質には因縁を当てはめると、輪廻と言わない。それだけの違いです。

物質も変化しながらの因果法則でしょう。

例えば、原子一個を見てもその中に因果法則があります。

水素原子になんでエレクトロンが一個しかないのか。因果法則です。エネルギーのやり取りです。なんで酸素が何かに繋がりたくて不安定なのか。酸素はすごく不安定です。プルトニウムもそうなんですけどね。なんで放射物質は放射線をずっとでていますか、自己破壊していますかというと、それも因果なんです。でもそれには輪廻と言わないね。

 

しかし見てみると輪廻のように物事が起こるでしょう。

放射物質が放射線を出しちゃって、それが入ったものは同じく汚れているんですね。それから次のものに行ったら、それも汚れて。そして放射線を出しまくっちゃって、終わっちゃうと、それにはすごく時間がかかりますけど、そちらは物質の世界です。

 

生命には別にエネルギーがあるんだからね。それも因果法則で、輪廻しているんですね。結局は同じものでしょう。

 

例えば、輪廻という単語は生命にしか使わない。このマイクロフォンは輪廻すると言わない。しかし、マイクロフォンは今も消えて消えて、壊れていって、別なものに変わってきています。

(終わり) 

東京 法話と実践会 スマナサーラ長老 2018年11月23日

動画 https://www.facebook.com/jtheravada/videos/368432943898539/

法話メモ https://twitter.com/jtba_talk/status/1065775981963567104