【７】 10月の配信ふり返り
10月31日（土）～11月5日（木）、瞑想合宿がついにリモートで開催されました。これまで山口県・誓教寺様の主催で毎年春・秋に開催されてきた「スマナサーラ長老ご指導・仏道実践会」が、ZOOMミーティングを利用して六日間の日程で開催されたのです。期間中に開かれた夜の全体法話は、YouTubeを利用して参加者以外の方も聴くことができました。
誓教寺オンライン仏道実践会
https://www.youtube.com/playlist?list=PL1eZDr16OMnS3qSUnLvypsbT5aE_MZJlc
とうとう瞑想合宿までオンライン開催されたということは感慨深いです。六日間連続して自宅に居ながらにして法話が聞けることも大変有り難いことです。通常のYouTube法話では、どちらかというとあまり難しくならないようにお話しされている印象ですが、今回の仏道実践会での法話はそれよりガチンコな内容かと思います。嬉しくもあり、以前参加した瞑想合宿を思い出して背筋が伸びました。
皆さんはいかがでしたか？ また実際に、この仏道実践会のZOOMミーティングに参加した方々の感想も聞いてみたいですね。
長老の本や動画だけを頼りに解脱まで達することは可能ですか？
「将来、長老がお亡くなりになった後から……」というドキッとするような言葉から始まるこの質問は、YouTubeの質疑応答でなかったらなかなか聞けなかったものかもしれません。実際に面と向かって「あなたが亡くなった後の話ですが」とは切り出しにくいですよね。
そんな貴重な面もあるこの回答は、今現在、自宅で瞑想をするほかない状況でも助けとなるものになっています。回答で紹介されているスマナサーラ長老著作の「ブッダの実践心理学（サンガ出版）」や「大念処経（同）」を再確認したいと思います。
スマナサーラ長老にZOOMで質問！こどもQ&A特集
小学生や中学生からの質問に長老が答える形式の法話です。今回もしんじくんが「宇宙はどうしてできたのですか？」という壮大な質問をしたりと、興味津々な展開になりました。また、あつしくんが「長老は、今でも仏教に対して疑問を感じたことはありますか？」と、こちらも興味を惹かれる問いが投げかけられました。
仏教に対する疑問といえば、よく挙げられるのが輪廻や神通力についてでしょう。その神通力に関してこんな質疑応答がありました。
神通力の話が信じられません
「仏教の教えの中で神通力についてだけが、未だに信じられません。まだ智慧がたりないのでしょうか？」という質問でした。神通力や輪廻は現代では非科学的な考え方だとされる傾向が強いので、ここで引っかかってしまい、仏教丸ごとダメだと判断してしまう人は少なくないようです。そういう思考のトラップを軽々とスキップするような答えに、ホッとすると思います。
「ある」と思う、ゆえに苦しむ――サーリプッタ尊者とお釈迦様の問答 相応部因縁篇「已生経」を読む
この経典の中の一つの単語Bhūtaを丁寧に紐解く説法です。Bhūtaは「起きたもの、現れたもの」という意味だそうです。サーリプッタ尊者はこの単語を聞いた途端、ひらめいたと言います。因果法則を知っているサーリプッタ尊者がこの一つの言葉から何を受け取ったのか、ぜひ本編でお聴きください。動画のタイミングで１:09:35あたりから核心に迫ります。
スマナサーラ長老の法話を配信している、日本テーラワーダ仏教協会のYouTubeチャンネルの登録者数が7100人を超えました。毎週2回の法話配信は、ライブ中継が終わった後も繰り返し好きな時に好きなだけ視聴することができます。皆さんはどんなふうにYouTube法話を聴いているのでしょうか。私はライブ中継をできる限り視聴するほか、ラジオのように自動再生していることもあります。なんとなく気持ちがイライラと波立つ時は、音楽を聴くように法話YouTubeを聴いたりもします。また、法話を再生して心を落ち着かせてから瞑想実践をすると、瞑想合宿のようでモチベーションが上がります。
そして時々は自分の中の変化をチェックしてみて、少しだけ怒ることがなくなったなど、成長している事実を確認できたら嬉しいですね。または、そういう良い結果が出ていなければやり方を軌道修正して、試しながら楽しみながら、道を開拓していきましょう。
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この記事は、日本テーラワーダ仏教協会機関誌「パティパダー」2020年12月号に掲載されました。
パティパダーは送料込み600円。ご興味のある方は、協会事務局へお問い合わせください。
現在期間限定でネット上でも公開されています。
パティパダーを定期購読すると、今は国内在住の方は施本を時々同封していただけます。
施本は不定期なのですが、この間いただいたのはスマナサーラ長老とある中高生たちの対話で「コロナウィルスは私たちに何を警告しているのか？」という副タイトルがついた施本でした。
その前には5月に「自灯明・法灯明と五蘊の教えーー苦しいの正体を観察する」という施本もいただきました。
施本は薄い冊子にポイントがぎゅっと詰まっているので読みやすいですよ。
協会ホームページに配布が終了した施本のPDFがあります↓
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