ブッダ ラボ - Buddha Laboratory

Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論、実験結果

たばこの煙に怒りが抑えられない

3.質問「たばこが苦手で、歩きたばこをしているのを見るととても嫌な気持ちになったり。会社にたばこマナーが悪い人が一人いて、本来禁煙の場所でたばこを吸ったり。喫煙場所にたどり着く前に廊下でたばこに火をつけて、その煙が事務所内に入ってきて、一時間に一回くらい、そのたびに怒りがこみ上げる。その状況が何年も続いている。でもその人は社内で重要なポジションなのでだれも文句が言えない。私は長老の本を読んで怒りを制御しようとしている。でもたばこについてはどうしても自分の健康を命を縮められているという気持ちが強くて、なかなか怒りを消すことができない。どうしたらいいか?」

(2014年10月4日(土)スマナサーラ長老「法話と実践会」よりメモしました。今回の質問は9つでした。そのうち3問目です)

動画はこちら⇒ Ustream.tv: ユーザー DhammaStream: JTBA, JTBA. 仏教

色々方便を使った方がいいと思います。たばこを吸う人は決まってマナーが悪いんです。たまにすっごくマナーを大事にする人がいると、すごく気持ちがいいんです。たまにマナーがいい人がいますけど、大多数のたばこを吸う人はそうじゃないです。歩きたばこの人も、激しく腕を振っているんですね。危ないです。私もそのタバコの火が体に当たったことが有ります。風が強いと、たばこの火が飛んで後ろの人に当たります。自然法則に従って考えると、たばこを吸うことになった人は基本的にマナーが悪いと納得するしかないんです。(笑いが起こる)本人の行動は周りからは治せないんですね。治せないものは放っておくしかない。犬猫を飼うと、この犬猫は自分でドアを開けることを学ぶんです。開けてもいいけど閉めてよ、と。それは無理なんですね。あるお寺で、犬を飼っていた。その犬がドアを開けて入ってくる。あのね、開けたら閉めてくださいよ、それがマナーですよ、といったんです。でも、その犬はニコニコと笑いますが、私の言っていることは理解できない。言葉を理解できないんですね。でも散歩にでも行こうかと言うと、言っていることが分かる。自分(犬)に関係ある言葉だから。

たばこを吸う人は、依存症だから、やめられないんですね。依存症になった人は周りのことを判断する能力はない。病気なんですね。我々は病気の人を許すでしょ。病気の人が吐いてしまう。トイレに行ってなんで吐かないのですかとは言わないでしょ。心配して「大丈夫ですか」と言うでしょう。

教えようとしてもだめです。サルにエサをあげて、取り上げようとしてみてください。噛みつくんです。飼っている犬に一度上げたエサを食べないように「待て」といったら待つんです。サルにはそれはできない。かみつきます。サルの脳は発達していますよ。

そう言うことですから、たばこを吸う方々に教えることは不可能になっています。病気だと思ってください。

たばこの煙が自分に害を与えると怒りがわくと、その怒りの方があなたの体に害を及ぼしてしまいます。精神的な苦痛が細胞をものすごく攻撃します。たばこの煙を吸ったくらいでは大人の体は大したことはありませんが、怒りでは全細胞が火傷します。