ブッダ ラボ - Buddha Laboratory

Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論、実験結果

2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

その性格でどう生きるべきかと、考えてください【性格は直せるか(4)】

(スマナサーラ長老の子供時代【性格は直せるか(3)】から続きます) 完璧には生まれませんよ、人間で。完璧で生まれたらそれほど不幸なことはない。 そう言う間違ったケースもありますよ。文句ひとつない環境で生まれたり。お金はあるわ、カッコいいわ、…

スマナサーラ長老の子供時代【性格は直せるか(3)】

(人間に転生するポイントとは?【性格は直せるか(2)】から続きます) 仏教では、人間に生まれたら、これは冗談ではないんだよ、不幸な人は生まれません。しかし一人一人が挑戦することがあるんです。 それに挑戦しなかったら意味がないでしょう。 だから…

人間に転生するポイントとは?【性格は直せるか(2)】

(人には道があるんですよ、生きる道が。その道を生かさなければいけないんです。【性格は直せるか?(1)】から続きます)) はい、ちょこっと人生について言います。話がそれますけど。 人生はこう考えるべきなんですよ。 人間に生まれたことっていうのは…

人には道があるんですよ、生きる道が。その道を生かさなければいけないんです。【性格は直せるか?(1)】

質問 「姪が中学の頃からいじめられっこで「キモイ」などと言われていました。最近大学に入ったが、友達に「キモイ、暗い」などといわれてるようです。 元々暗い性格なのですが、アルバイト等をして、もっと明るくできない? というのですが、なかなかなおり…

初期仏教月例講演会 『するべきことがわからない? ~それぞれの役割と責任~』

2015.4.25(土) スマナサーラ長老 初期仏教月例講演会 『するべきことがわからない? ~それぞれの役割と責任~』なかのZERO小ホール 期間限定公開動画 http://www.ustream.tv/recorded/61516052 この講演内容を、わたしが聞いた範囲で、梛(@jtba_talk)/2015…

お釈迦様はなぜ出家した?(後編)

(お釈迦様はなぜ出家した?(前編)から続きます) お釈迦様は、戦争は子供のころからすごく嫌でしたからね。 ものすごく優しい方でいろいろエピソードがあります。 ダイバダッタと喧嘩しましたとかね。*1 これは大乗のほうの物語ですが、ダイバダッタが弓…

お釈迦様はなぜ出家した?(前編)

質問 「お釈迦様は、心の存在を、出家されるまではハッキリと分かっていたんですか? 『あれ、おかしい』と思って苦行に入られたと聞いたことはあるんですけど、王子様として生まれて奥さんもいて子供もいて、何の不満もないし、そのままでもよかったはずな…

慈悲の瞑想のときの『幸せ』とは何ですか?

質問「慈悲の瞑想のときの『幸せ』とは何ですか?」 回答(スマナサーラ長老) 単語を追っちゃうと、だいたいその問題は起こりますよ。 「幸せ」ってなんですかね? わたしから見ても、何の意味もない単語なんです。 この幸せは、「優しさ」にしたらどうです…

わたしは別段、自分が幸福になりたいという気持ちは希薄です【幸せとは?】

質問 「釈迦尊が幸福になる道を説きました。 慈悲の瞑想で『私は幸せでありますように』と唱えますが、わたしは別段、自分が幸福になりたいという気持ちは希薄で、『なぜ生きているのか、どういう道を進むべきか?』と自問しながら行く道を探しています。 お…

【在家仏教徒のコラム】承認欲求にさいなまれる

この「承認欲求」という言葉、実はメジャーな言葉だったんですね。 わたしは、最近できた造語だと思ってWikiってみたら、少なくとも2007年には日本語で「承認欲求」が存在していたと知って「Wikiビックリ」しています。(これはわたしの造語です。今思いつき…

「~し続けたい」が問題なんです。それをお釈迦様が発見する。『渇愛』であると。【脳と心の関係】後編

(何で遺伝子は分離するんですか?【脳と心の関係】中編から続きます) だから心は何ぞやと言えば、あなたにわかりやすい言葉にします。 「生きること」なんです。 生きる、とは心なんです。思考ではないんです。思考は生きることの一部なんです。呼吸するこ…

何で遺伝子は分離するんですか?【脳と心の関係】中編

(思考の方法【脳と心の関係】前編より続きます) わたしがドーキンスさんに出したい質問は、「なんで遺伝子が分離するんですか?」と。 遺伝子だけ続くぞと彼が言っているでしょ。ただの化学物質がなんでそんなにくだらんことをやっているんですかと。それ…

思考の方法【脳と心の関係】前編

質問 「心っていうのは脳に基づいていていると僕は考えています。 輪廻を考えるときに、今の心から、ちょっと前の心をどんどん遡っていくと果てしなく遡れるそうですが、ということは、心をずっと遡っていくと最終的には脳の機能が開始したときに心が生まれ…

なんで仏像を置くんですか?

質問「こちらに祭壇(お釈迦様の像)がある理由を教えてもらえますか?」 回答(スマナサーラ長老) どんな理由ですかね。別に理由はないんです。 昔からの習慣でやっているんです。 われわれは慣れているから落ち着くんですよ。祭壇があった方がね。 そんな…

「龍樹」ーナーガールジュナはインドで何をしたのか?-

質問 「ずっと哲学を勉強していまして、途中でインド哲学に興味を持って、龍樹にすごく興味を持ったんですけれども……。 龍樹の言っていることを自分なりに理解したつもりなんですけれど、龍樹自身が最期は自殺したと本で読みました。 スマナサーラ長老が龍樹…

人生の苦しみがなくなって、すっごく楽になる「言葉の使い方」

(これから)皆さんの質問に答えます。なるたけ自分の人生に役に立つことを聞いた方がいいんですね。 なぜかというと、人間は言葉を使うことで、かなり悪業をしているんですね。 言葉を間違って使っているんです。 たとえば、言葉を使うから嘘がつけるんです…

カルマの中で生きている私たちに自由意思があるんですか?

質問 「カルマについて教えてください。 仏教に出あうこともカルマであって、仏教の話を聞いても、人によって修行しよう(修行しない)と思ったりするのもカルマだと思っています。 すべて過去が決めてしまうことになると思うが、その場合、論理的に運命という…

よく読まれている「説法めも」ベスト5

このブログで使用しているアクセス解析は、はてなブログにもともと付いているもので、ざっくりとしか解析されていませんが、その中から「よく読まれている説法めも・ベスト5」を発表します! パチパチ ハ(^ ^*) ハ(^ ^*) パチパチ 第1位 &amp…

ブッダの性格診断【後編】

(ブッダの性格診断【前編】から続きます) われわれは怒っただけで人を怒鳴ったりはしません。 怒ったら一人でこらえるんです。頑張るんです。「もうどうでもいいや」と思ったら怒鳴るんです。 だから巨大な無知の上に、何か小さな怒り・欲の火種が現れたら…

ブッダの性格診断【前編】

質問 「長老の本などを読み、自分が怒りの体質だなぁと思いました。この頃そういう怒りが起きるときに、『怒ってる怒ってる』という風に見ることができる感じになってきてる気はしています。 しかし、また場面が変わると怒ってる自分がいる。これはどうした…

仏教的な趣味とは?

質問「生きる衝動でゴルフとか山登りをすることと、慈しみをもちながらそれらをやるというのは、どう違うのですか?」 回答(スマナサーラ長老) 人間はいろいろなことをやっているでしょう。何か衝動があるでしょう。やりたいんだからやっていますから。 だ…

原始脳は無意識・潜在意識ということ?

質問 「長老の本で、原始脳と大脳の話が書いてあったんですけど、原始脳と言うのは無意識の層・潜在意識と考えたらいいんでしょうか?」 回答(スマナサーラ長老) 医学的に原始脳ですから、それは生まれる前に出来上がっているんですね。世の中のことを何も…

考え癖があって瞑想できません

質問「普段から頭で考えごとが多くって、ヴィパッサナー瞑想して気を付けても思考が出て来て、それに対してまた囚われてしまって、どうしたらいいでしょうか?」 回答(スマナサーラ長老) それはわかりやすい、癖ですね。癖だからすぐに直らないかもしれま…

仏教から素粒子をみる【無常・無我】後編

(無我って明るい!【無常・無我】中編 から続きます) お釈迦様の時代でも、ある人がお釈迦様に質問したんです。 「お釈迦様。死後も不滅になる我はありますか?」 お釈迦様は答えないんです。 「死後不滅になる自我はないんですか?」 答えない。 「どちら…

無我って明るい!【無常・無我】中編

(無我って怖すぎ?【無常・無我】前編から続きます) 無常を見ると不安になるというのは、それは不安になりますよ。 金がなくなってくると不安になる。 検査を受けてがんだったら、不安どころかガクーンと落ち込む。 だからといって無常が悪者ですか。 事実…

無我って怖すぎ?【無常・無我】前編

質問「『般若心経は間違い』という本を読みました。 そこで聞きたいのですが、「私」という我が修行によってなくなるのですか? はじめから我がないのを気づいていくのが修行なのですか? 我について、蜃気楼のたとえがあったと思います。船が光の屈折で空に…

慈悲の瞑想が「呪文」のようになってしまいます…(T-T)

質問 「慈悲の瞑想を朝と夜しているのですが、呪文のように言っているだけで、心がこもっていない気がしています。 実際そういう状態が続いているので、ほんとにそこから、まわりのこととか、生きとし生けるもののこととかを想えるようになるのか……。 どうい…

「真っ赤なウソ」養老孟司 大正大学出版会【ブックレビュー】

「真っ赤なウソ」養老孟司 大正大学出版会2004年 を読みました。 真っ赤なウソ 作者: 養老孟司 出版社/メーカー: 大正大学出版会 発売日: 2004/07 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 4回 この商品を含むブログ (8件) を見る 養老孟司が語る、世の中…

自然は見事に整理整頓しています。仏教的な生き方は、整理整頓して生きること【不善心所:ローバ 4】

(ジャータカ物語から「感動の副作用」を紐解く【不善心所・ローバ 3】より続きます) 確かに麻薬をやったら、苦しみを忘れて幻覚が生まれて、自分が妄想した幻覚の中でいられますよ。しかし理性のある人は、簡単だからと言って麻薬を服用しません。 音楽を…

ジャータカ物語から「感動の副作用」を紐解く【不善心所・ローバ 3】

(感動の表と裏【不善心所・ローバ 2】から続きます) じゃあ、ひとつついでに、ジャータカ物語を言います。古いものだから、ぴったし現代状況に合わないかもしれませんが。 ジャータカ物語は、お釈迦様の過去世物語です。 そのお話の中でお釈迦様が、菩薩…