ブッダ ラボ - Buddha Laboratory

Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論、実験結果

2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

どんな場合でも嘘をついてはいけませんか?(後編)

前回 どんな場合でも嘘をついてはいけませんか?(前編) わたしが思い出したのは、われわれは子供たちには結構嘘を言うんですね。 物語やいろいろね。あれは、子供をだますつもりは、まずないんですね。子供たちも、だまされないんです。「そのときはウサギ…

どんな場合でも嘘をついてはいけませんか?(前編)

質問 「どんな場合でも嘘をついてはいけませんか?」 回答(スマナサーラ長老) (笑)そうですよ。 何か思い出せる? この場合は嘘をついた方がいいという、何か具体的なケースでも、思い出したなら、わたしは助かりますけど。 質問者 「たとえば、医療の現…

ちょっと興味があるだけでもいいですか? - 冥想を学ぶ前のワンポイントアドバイス

スマナサーラ長老・東京法話と実践会 2016.06.12 http://www.ustream.tv/recorded/88196045 (期間限定公開動画)を聞いて書きました。 (スマナサーラ長老談) よろしくお願いします。 今日は冥想のやり方を紹介する日で、覚悟してください(笑)。 しっか…

解脱するために出家したほうがよいのか?

このブログの検索キーワードに「出家」「出家したい」がいつも上位になっていますので、関連する法話を参考としてご紹介します。 これは日本テーラワーダ仏教協会の機関誌「パティパダー」2016年7月号のQ&Aに掲載されているものです。その一部分を引用しま…

森達也監督ドキュメンタリー映画『FAKE』を観たよ

先日、映画「FAKE」を観ました。 (念のため後半部分はネタバレ注意とします。m(_ _)m) この映画は、2014年に起きた「ゴーストライター騒動」の中心人物の一人である佐村河内守さんの日常を、森達也監督が描いたドキュメンタリーです。 この映画のについて…

三大事件をまとめた裏の意味 - 関西ウェーサーカ祭2016(最終回・10)

前回 ブッダの教え以外で解脱した人はいません - 関西ウェーサーカ祭2016(9) それはちょっと脱線した話で、他宗教者とお釈迦様の会話に戻りますが、 そのときはもう亡くなるところですよ。あと二、三時間で。 それでもその方に真理を語って、その方は覚り…

ブッダの教え以外で解脱した人はいません - 関西ウェーサーカ祭2016(9)

前回 帝釈天の看病 - 関西ウェーサーカ祭2016(8) 最期のときは、一人になることもできなかった。 涅槃に入ると宣言していたからね。 最期の安居があって、それから三か月後ですね。ということは十二月あたりだと思います。 そこでお釈迦様は、アーナンダ…

帝釈天の看病 - 関西ウェーサーカ祭2016(8)

前回 菩薩誕生=成道=ゴール - 関西ウェーサーカ祭2016(7) それから四十年間説法しましたが、人間にはできないですよ、あれほど身体が壊れているのに。 何も贅沢はなく、お釈迦様は草履も履かなかったし、日傘もささなかった。 はじめから質素な生活でし…

菩薩誕生=成道=ゴール - 関西ウェーサーカ祭2016(7)

前回 息子の出家と父王 - 関西ウェーサーカ祭2016(6) 覚ったときは、偈を三つ唱えました。 しかし伝統的には、最初の言葉として言っていないんです。その偈が頭の中に浮かんだだけだと。お釈迦様が世界がどうなっているのか、どうしてこの現象世界が現れ…

息子の出家と父王 - 関西ウェーサーカ祭2016(6)

前回 アシタ仙人の涙 - 関西ウェーサーカ祭2016(5) そういうことで、お釈迦様は二十八歳で出家して、そこまではお父さんの機嫌を取っていたんですから。 お釈迦様は、「父は自分が人類を幸福にするんだと思っているんだ。でもただの王子で何もできない。…

アシタ仙人の涙 - 関西ウェーサーカ祭2016(5)

前回 「唯我独尊」は事実確認 - 関西ウェーサーカ祭2016(4) それで三十五歳で覚りを開くんですね。 それまで普通の人間としてやるべきことをやった。結婚は十六歳で早かった。お父さんのことは気になっていたので、いい子として頑張ってみたんですね。 イ…

「唯我独尊」は事実確認 - 関西ウェーサーカ祭2016(4)

前回 菩薩誕生 - 関西ウェーサーカ祭2016(3) そこでお釈迦様が生まれてすぐ「これは最後の生まれです」と。 最後の生まれというのは、輪廻転生をして、して、して、最後のゴールに達しましたよ、勝利ですね、もう。最後の一歩を出したらゴール。あと一歩…

菩薩誕生 - 関西ウェーサーカ祭2016(3)

前回 誕生と成道と般涅槃を一日にまとめたワケ - 関西ウェーサーカ祭2016(2) そこで、どうして三大事件が起こったのかというと、これはわたしの解説なんですけど。 お釈迦様は生まれてすぐ言葉を語ったんですね。 それは嘘だろうという考え方もありますが…

誕生と成道と般涅槃を一日にまとめたワケ - 関西ウェーサーカ祭2016(2)

前回 禅宗のお坊さんは、別宗派のお坊さんという感じが全然しないんですね(スマナサーラ長老)- 関西ウェーサーカ祭2016(1) なんでそんなことを言ったのかというとね、お釈迦様を祝う行事は三つに分けていますね、北伝では。 テーラワーダ仏教になってく…

禅宗のお坊さんは、別宗派のお坊さんという感じが全然しないんですね(スマナサーラ長老)- 関西ウェーサーカ祭2016(1)

< スマナサーラ長老・ウェーサーカ祭 午後法話 mayadevi 2016.4.29 https://www.youtube.com/watch?v=vYomM7Q2ROY&feature=youtu.be(期間限定公開動画)を聞いて書きました。> ご存知の通りに、今日は釈迦尊生誕の祝祭日ですね。 いつでもわたしは繰り返…

信(14)- 最終回

前回 信(13)- 見たものは見ただけで、感じたものは感じただけで(バーヒヤが受けた“瞬間説法”) それはお釈迦様が負けたケースですけど、負けたのに物の見事に結果を出したでしょう。 そのケースでも、「わたしは如来だから決まりは破りません」という頑固…

信(13)- 見たものは見ただけで、感じたものは感じただけで(バーヒヤが覚った“瞬間説法”)

前回 信(12)- ブッダの九徳 ブッダに指令することは誰にも不可能です。 インドの南のほうにある行者がいて、六十年間くらい長い間、木の皮を着て暮らしていました。 遭難した人で、ある島に流れ着いた。そこで木の皮をまとって暮らしていた。一般の人々が…

信(12)- ブッダの九徳

前回 信(11)- 信はチカラ それでお釈迦様は、こういう項目を調べてくださいと、項目を九つ教えているんです。 Iti pi so bhagavā (イティ ピ ソー バガワー)というのはそういう意味。 arahaṃ(阿羅漢)一切煩悩の滅尽者 sammā sambuddho (正自覚者)最…

信(11)- 信はチカラ

前回 信(10)- 占いは獣のもの by Buddha それで、「信は力」とはどういうことか。 それは行動するから。たとえば若者が頑張って京大か東大に入ったとします。大学を信じているんです。そこで、行動力が生まれて、やる気が生まれてきて、勉強する。大学が有…

信(10)- 占いは獣のもの by Buddha

前回 信(9)- 占いに免疫がない日本人 ブッダがいい加減を言ったのではないんです。 「占いとかは畜生の知識だ。人間のものではないんだ」とそこまでけなしているんです。占星術とか、畜生がやるものだ、獣がやるものだ、とすごい非難的な言葉でしょう。な…

信(9)- 占いに免疫がない日本人

(前回 信(8)- 「信仰」と「信」) なんで世の中に迷信があるのかというと、それも将来の問題なんですよ。 将来が知り得ないと、なぜ納得しないんですか。人間がそれは嫌なんですね。将来を知りたいんですね。これが欠点で、信がおかしくなる。 この神社仏…

信(8)- 「信仰」と「信」

前回 信(7)- データを調べる 次の問題は、「信仰」。 これは宗教組織で必ず信仰が必要だと言うならば、立証できないことを教義として教えている。立証不可能。だから信じなさいよと。 「○○の神を信じたら永遠の天国に生まれますよ」というのは立証不可能。…

信(7)- データを調べる

前回 信(6)- どうして信が必要ですか? 種を植えるときでも信が働いています。 芽が出るでしょうと。出ない場合もあります。 果物のタネを植えたら、おいしいイチゴを食べられるでしょう。「食べられるでしょう」なんです。本当に食べられるかどうかよくわ…

信(6)- どうして信が必要ですか?

前回 信(5)- 可能性が高い信 ākāravatī saddhā(アーカーラヴァティー・サッダー) そういうわけで、仏教は信を心理学的な要素として、いかに管理するのかと教えているんです。 お釈迦様以外はこれを教えていません。 信の弱みも教えています。信じた通り…

信(5)- 可能性が高い信 ākāravatī saddhā(アーカーラヴァティー・サッダー)  

前回 信(4)- 信の弱み 「信は必要です」というより、「信はもともとある」んです。 呼吸するような感じに。 それを正しく管理することは、われわれ個人の責任なんです。 われわれが言うのは、ちゃんとデータを調べて信頼すること。 だから、データを調べな…

信(4)- 信の弱み

前回 信(3)- 凶暴なシロクマにもある信 子供が親を信じるのは仕方がありません。 われわれ人間は信じることから学んで、年寄りになったんです。年寄りになっても基礎は基礎、どうしようもない。その基礎の上に立っている。 ときどき、親を信じることはち…

信(3)- 凶暴なシロクマにもある信

(前回 信(2)- 信がなければインスタント食品さえ食べられない ) だからそれが薄くなると結構困るんです。 わたしは日本ではなんのことなく、店で野菜など手で取って買う。でも自分の国に行ったら、そうじゃない。すごく店を選ぶんです。店に入っても品…

信(2)- 信がなければインスタント食品さえ食べられない

(前回 信(1) - 修行者が育てるべき「有学の五力」) わたしたちは、信がなければ俗世間でも生きていけないんです。 要するに、信じることがなければ何も始まらない。すべてはそこからスタートするんです。 どういうことかというと。 皆様方は病気になっ…

信(1) - 修行者が育てるべき「有学の五力」

スマナサーラ長老・関西月例冥想会 2016.4.30 https://www.youtube.com/watch?v=MEfigejxCSM(期間限定公開動画) 仏教では「有学者(うがくしゃ)」というのは修行する人、学ぶ人という意味で、他の宗教と違って、仏教と言うのは人格を向上するための学校み…

このチャンスを逃すなよ

6月になりました。 祝日が一日もない、梅雨に入っていく、夏休みまではまだ遠い、6月。 ちょっと喝を入れたいところではないですか? ありましたよー、最適な『喝』が。仏道を頑張っている人向けに。 こちらに↓ 「あんたがたは、このチャンスを逃すなよ」by …