2014-01-01から1年間の記事一覧
(すべての悪の親玉「邪見(じゃけん)」とは?【十善十悪(中編)】より続きます) 自分の心の中に、「自分の好み」というセットができています。自分の好みに合えば、それに乗って行ってしまいます。 反対に、「自分の好みでない」という基準が、自分の中…
(すべての悪の親玉「邪見(じゃけん)」とは?【十善十悪(前編)】から続きます) 人間に与えられること、お布施で一番いいのは、法施(ほうせ。人に仏法を説くこと)なんです。それには他のお布施は適わない。 ブッダの教えを教えて、理解してもらえば、…
仏教の世界で、最初にすすめている仕事は、二つありまして、悪を犯さないことと善行為をすることです。 「善に達すること」 よく覚えておきましょう。 善行為をする、ではなくてなんで直訳すると「善に達する」というのでしょうか? 善いことをする、といっ…
質問「朝起きてすぐ瞑想しますが、瞑想中、眠くなってしまいます。その時は、一度寝てしまったらいいのか、そのまま観察したらいいのでしょうか?」 回答(スマナサーラ長老) 二者択一の質問をしないでください。(筆者注:質問するときは気を付けましょう…
質問「パーリ語で経典を読むのと、日本語で経典を読むのには効果に違いがありますか?」 回答(スマナサーラ長老) パーリ語だと分からない、日本語なら少しは分かる、という違いはあるでしょ(笑) お釈迦様の言葉はものすごく難しいんです。一つの言葉にい…
質問「テーラワーダ仏教と日本の仏教の違いが分かりません。日本の禅宗とどう違うのですか。また、一般の人は瞑想してどこまでいけるものなんですか?」 回答(スマナサーラ長老) あまり焦らないで、決めつけないで、時間をかけて勉強してみてください。 ま…
質問「歩く瞑想と立つ瞑想と座る瞑想を順番にやっています。各瞑想ごとに、場所を変えるときに部屋の中の片づけや洗濯物のことが気になって、つい手を出してしまいます。やらなければいいと、自分でも思っているのですが……」 回答(スマナサーラ長老) それ…
質問「慈悲の瞑想をダウンロードしたものを、BGMとして聞いてもいいですか?」 回答(スマナサーラ長老) とてもいいことだと思いますよ。 BGMの場合は、普通、音楽に乗っているでしょ。でも慈悲の瞑想の場合は「意味」に乗ってほしいんです。 「生きとし生…
小説「雪」に続き、二冊目のオルハン・パムク氏の小説を読みました。 感想をざっくり言うと… ミステリ小説として素晴らしい。お正月休みの読書におすすめ 歴史知識として貴重。1590年ころ(日本では豊臣秀吉がトップリーダーの時代)のトルコの様子が「…
質問「ある経営者がリーダーに向いている人の資質について書いていました。 そこで、「人が好きな人」はリーダーに向いているのですか?」 回答(スマナサーラ長老) 世間レベルでは、そういうふうにいえると思います。 その本を書いた人は、「人が嫌いだっ…
質問「座る瞑想と歩く瞑想のバランスを教えてください」 回答(スマナサーラ長老談) 特に決まりはありません。瞑想がうまくいっているかどうかの結果で判断します。 質問者「そうしたら、バランスとかは考えずに、自分がやりたいようにやっていいのですか?…
(「言葉の重みについて」ブッダの冥想実践会(中編)から続きます) 「簡単な一歩」 脳が成長して、しゃべる資格が現れます。 我々出家だから、みんな説法すると思ってるでしょ? お釈迦様の説法の資格というのがあるんです。それを取らなかったら、説法し…
(「言葉の重みについて」ブッダの冥想実践会(前編)から続きます) 「悪人は多数、善人はまれ」 良い人間になるためには、自分の本能を「殺さ」なくてはいけません。 本格的に善人になるためには、自分の自我を失くさなければいけません。 これ難しいでし…
(ブッダの冥想実践会2013,住吉大社武道館(スマナサーラ長老)よりメモしました) 人生をつぶす「重み」になるのが言葉です。一方で、人間を成長させる力を持つのが言葉です。 感情と理解、これを区別しましょう。 すべての生命に感情があります。昆虫にも…
質問「物質と心の働きについて、現在の科学でようやく分かってきたことが、2500年前のお釈迦様に分かっていたと言うのに驚きました。そのあたりをもっと詳しく教えて下さい」 回答(スマナサーラ長老) 瞑想を実践してみると、物質と心の働きがくっきりと区…
質問「職場で、パワハラやいじめがあります。管理する側として、どうしたらいいでしょうか? 仕事環境が悪いときに、瞑想に集中するにはどうすればいいのですか?」 回答(スマナサーラ長老) 大きな間違えは、瞑想と仕事がどうして結びつくんですかね? 瞑…
お釈迦様の経典の中で、「蛇のたとえ」というものがあります。*1 蛇使いが笛を吹くと、蛇が音楽に合わせるかのように体を左右に揺らします。人々はそれを見て、蛇が笛の音を聞いて踊っているんだというように錯覚します。実際は、蛇使いが座っている膝を左右…
オルハン・パムク著の小説「雪」を読んで、私自身の世界観からのみ、トルコ・イスラム社会を眺めて満足していたと思い知ったことを、先日このブログに書きました。*1 今度は、同じくパムク氏の「父のトランク」を読んで、再びショックを受けてしまいました。…
■Q.最近離婚をした。子どものことで悩んでいる■ 経過:息子の友人A君が(趣味の練習で)毎日のように家に来るようになった。妻は、A君を溺愛。私は近所の目や世間体があるのでやめてほしいと伝えたが、彼女からすると「自分の息子みたいな感情」。私自身が…
質問「仏教では『善友と付き合うべき』と言いますが、どんな人が善友ですか?」 回答(スマナサーラ長老) 善友とは、完全たる善友は、お釈迦様のことです。 なんで善友と付き合いなさいと言のかというと、影響されるからです。悪友からはその影響があります…
慈悲の瞑想について、今日初めて月例瞑想会に参加した方もいらっしゃると思うので、ちょっと説明したいと思います。(説法:スマナサーラ長老) まず皆様方は、無理にでも慈悲の言葉を暗記してください。慈悲の瞑想では、段落を5つに分けて書いてあります。 …
オルハン・パムク氏が書いた小説「雪」(和久井路子 訳 藤原書店)を読みました。 この記事は結末にも触れますので、この後の文章にはご注意ください。「ネタバレ注意」です。 雪 作者: オルハン・パムク,和久井路子 出版社/メーカー: 藤原書店 発売日: 2006…
質問「瞑想していると、頭に圧迫感を感じることがあるのですが、どうすればいいですか?」 回答(スマナサーラ長老) それは気にしないでください。いろいろ原因はありますが、問題はありません。 瞑想しているときに、脳がそれほど真剣ではないとき、逆なこ…
質問 「文章を書くことを専門にしています。小説を書くときは自分から妄想の世界へ突っ込んで行きます。瞑想指導を受けて、これは小説を書くときとは真逆だと思いました。小説や詩など芸術全般は毒なのでしょうか?」
Mental factors: They are defined as aspects of the mind that apprehend the quality of an object, and that have the ability to color the mind. See:Mental factors (Buddhism) - Wikipedia, the free encyclopedia 日本語でもっと詳しく: CETASIKA…
質問 「私はうつ病で休職しています。妹が私を心配して助けようとしてくれて、結果として悪い方へ引っ張られてしまいました。どうしたらいいでしょうか?」 回答(スマナサーラ長老) 人間は自分の世界の中から外を見ています。 あなたはあなたの世界観から…
The six indriyas, or sense organs: eye, ear, nose, tongue, body and mind. 体が外部の情報を感じ取る6か所の器官。目耳鼻舌身意(げんにびぜっしんい)。 この六根を通して得る情報のことを、色声香味触法(しきしょうこうみそくほう)という。
質問「車、カメラの性能はどんどん良くなっています。物質的な向上は煩悩と関係しているのですか?」 回答(スマナサーラ長老) そうでしょう。煩悩があるから、そういうものを開発します。 俗世間はすべて煩悩の世界です。 カメラの技術がどんどん向上して…
質問「今朝、色々な方にお世話になったと急に思い起こされてきて、涙が止まらなくなってしまいました。しかしすでに亡くなっている方々ばかりです。今からどうやって感謝したらよいでしょうか?」 回答(スマナサーラ長老) 私たちは日ごろから感謝する癖を…
質問「ダンマパダ99の『一般人が決して行きたがらない森(富士の樹海など)に、聖者は気持ちよく行きます』とは、どういう意味ですか?」 回答(スマナサーラ長老) 答えは、一般人が求めるものを求めないからです。一般の人は、欲を探し求めて行きます。…