質問「恐怖とか怒りは、貪瞋痴(とんじんち)の『瞋(じん)』に分類されると聞きました。でも、よくわからないものに対して正体不明だから恐れる、というのは『痴(ち)』ではないでしょうか?」
回答(スマナサーラ長老)
あの、無知には、人間、そんなに気づかいないんですよ。
我々が簡単に気付くのは、欲と怒りなんですね。
だからポイントは、なんで恐怖感は怒りに入りますか? という質問ですね。
言葉の定義があります。
心にデータが入る。入ったデータを、「これはいい」と受け入れたら、「欲」なんです。
「これはちょっと避けたい」という感情が起きたら、「怒り」なんです。
受け入れるか、拒絶するか。
落ち込みは怒りですが、「落ち込みは怒りのわけない」と思っちゃうでしょう。いたって簡単。
「あなた、落ち込んで気持ちいい?」嫌でしょう、あの落ち込みの感情は。だから怒りなんですね。
「恐怖感と言うのは気持ちいい?」避けたいでしょう。逃げたいでしょう。だから怒りです。
そんなに難しくないんです。心の対象を素直に受け入れるか、拒絶するかと言うだけです。
(関西月例冥想会 2014.12.14 https://www.youtube.com/watch?v=RMrFavG8fG8
より、メモしました)