質問「日本には漫画アニメがたくさんあります。その中には暴力的なシーンも。日本人は幼少のころからそういうメディアを見ています。そして、頭の中で自分が同じ場面をシミュレーションをすることもあります。これは仏教的に言うと罪になりますか?」
回答(スマナサーラ長老)
「はっきりと罪です。心の中でシミュレーションで人殺しをする場合はリミットが無い。何人も殺したりできます。体を動かす現実の殺人はリミットがあります。自分の手で殺す場合はせいぜい一人です。テロリストも爆弾で人を殺しますが、その結果自分も死ぬ場合もあります。
人格とは、どんな方向性で考えるのか、と言うことなんです。
シミュレーションで人殺しを繰り返していくと、人格はひどいものになってしまいます。我が強くて忍耐力のない性格になります。映画のバットマン、スーパーマンも、客観的に見ると人殺しでしょ。
頭の中で殺人をシミュレーションするのは、罪になります。軽くない、重罪です。人格を壊すことだから。仏教で言う十悪の中で9番目です。軽いほうから数えて。体でやることよりリミットがきかないので重い罪になります。(仏教では心がやることを軽視しません。結局、心が体を動かすからです)
漫画そのものが悪いということではないんです。そのストーリーで何を伝えているのかで善悪が決まります。
例えば、「ドラえもん」がありますね。このストーリーは道徳を犯していないんですね。ドラえもんが色々な道具を出してくれるんだけど、のび太は一つもうまくいっていない。子供たちに、道具に頼るな、自分の力で頑張れと言うことを言っているんですね。
β関西活動報告 : '14 10/13 関西定例瞑想会@マーヤーデーヴィー精舎 (Youtube動画上で10:50から22:00まで)よりメモしました。