<前回 悲観的にみる癖をどうするか?(1)>
まずは、順番でやってみる。
まずポジティブ訓練をして、それがよくできたところで、ちょっとまったと、二番目に世の中でポジティブじゃないものもありますよと。
これは順番にやらなかったら間違いますよ。
ただ家族に対して、伴侶に対して嫌な気持ちを持っている。そこを直さないで、友だちのこと、会社のことにポジティブ思考ができて、それから二番目のステップに入ってしまうと、「やっぱり伴侶は野生のクマに決まっているんだ」ということになっちゃう。それは間違いでしょう?
初めから自分がネガティブだと思ったものがポジティブであると、こころを変えてからなんですね、二番目の修行に入るのは。
みんないい人だと、みんな仲間だと、環境もすごく親切だと、敵は一人もいないんだぞというところまで向上したら、次のステップ。
「ちょっと待った。そうでもないぞ」と。
よくよく見ると、どうしたってもネガティブのものもある、ポジティブなものもあるというように、両方みられる能力が次についてくるんですね。
ポジティブならポジティブで、ネガティブならネガティブで。
そこまで人格向上したらもう文句ないでしょう。
そのまま、ものごとは正しくみえてしまう。
たとえば、証券取引の世界では、あまりにもポジティブにやっちゃうと、すぐに全財産が消えちゃうでしょう。ネガティブになっちゃうと、何もできなくなっちゃうんでしょう?
だから証券取引をやりたい人にとっても、やっぱりポジティブ思考がまず必要なんですね。
それで次に、なんでもかんでも証券を買っちゃえばいいわけじゃないんだ、なんでも売っちゃえばいいわけじゃないんだ、と両方みられるようになってくるんですね。
両方みられる人の財産は、ずーっと安定してどんどん増やしていくことはできますね。
だから、こういうふうによく見てください。ステップがあるんだと。
(続きます
三番目の「ありのまま」とは? - 悲観的にみる癖をどうするか?(3))
《スマナサーラ長老 東京法話と実践会 2016.10.30
http://www.ustream.tv/recorded/92526227 (期間限定公開)を聞いて書きました。》