2019年2月9日(土)早朝6:00、ブッダガヤーの大塔へ。
ところが雨で、傘が必要なほど。
この時期は乾季なので、雨は珍しい上に結構な降りかたでした。
「覚りの後の七週間と七つのチェーティヤ」
お釈迦様は、聖なる菩提樹の下で覚りをひらいてからの七週間、つまり四十九日の間冥想しながら、その覚りの喜びを感じていらっしゃいました。「やっと覚りに達しました。もう仕事を完了しました」と、人間の世界からは離れて独り、喜びのうちに森にいらっしゃったのです。
お釈迦様は樹から樹へと歩いたり、森の中をかなり移動していました。お釈迦様がそれぞれ一週間ずつを過ごした七ヶ所のポイントは、「七つのチェーティヤ」と呼ばれて祀られています。「チェーティヤ」と言うのは、聖なる場所という意味です。
第一のテェーティヤ 聖なる菩提樹と金剛宝座
お釈迦様が覚りをひらいた場所
第二のティーチャヤ アニミサ・ローチャヤ
成道後の第二週間目を過ごされた場所。七日間お立ちになって禅定に入っていた。
お釈迦様はこの場所から覚りの菩提樹を「瞼を閉じずに(アニミサ)」見ておられた。
第三のティーチャヤ チャンカマナ
第三週目、お釈迦様はアニミサ・ローチャナと菩提樹の間を歩いて冥想された。
チャンカマナとは、パーリ語で経行(きょうぎょう、静かに冥想しながら反復歩行すること)。
第四のチェーティヤ ラタナガラ
ラタナ(宝石)ガラ(家、部屋)。仏伝によると、神々がお釈迦様に、金銀宝石でできた部屋を作ってあげたと伝えられている。
この場所では、お釈迦様は禅定に入らず、普通の思考で真理とは何かと考えた。
禅定に入っていると考えることができないため、ここで一週間、人間の概念を使って、真理とはどういうものかと人間に理解できる言葉で整理整頓した。「四聖諦」「八正道」「十二因縁」 などの仏教真理は、ここでお釈迦様がお考えになられた。
第五のチェーティヤ アジャパーラ・ニグローダ樹
第五週目を過ごされたのは、アジャパーラと言う名前の樹があった場所。現在は石柱が立っている。お釈迦様はこの樹の根元に座って、さらに七日間禅定に入っていた。
第六のチェーティヤ ムチャリンダ
第六週目はジャングルで過ごされた。現在は違う場所に池が作られて、チェーティヤが移された。ムチャリンダという蛇が、お釈迦様が雨で濡れないように自分の体を傘のように広げて守った。
第七のチェーティヤ ラージャーヤタナ樹
第七週目、最後の一週間は、お釈迦様はラージャーヤタナ樹の下で結跏打坐し、解脱の境地を愉しんだ。二人の旅商人、タプッサとバッリカが通りかかり、お釈迦様に食べ物をお布施した。二人は最初の在家弟子となった。
こうして最初の七週間、四十九日が過ぎました。
(続く)