(前回 脳は自分で自分の首を絞める - 功徳(9)から続きます)
そういうことで、わたしたちがこれからヴィパッサナー実践をしても、簡単だ、単純だ、チョロイやと思わないでください。
これは能力が開発されるんです。
固定概念を持って来てやるんじゃないんです。
ノーベル賞をとった知識であっても、すべての知識を捨てなくてはいけない。
ノーベル賞をとったとしても、同じパターンでしょう。細胞を生かすためのノウハウでしょう。
では客観的にみてください。
人類が長い歴史で科学開発して技術開発して、経済発展して、政治学もあって、現代を生きていると思っているでしょう。
ろくなことはないでしょう、今の社会は。将来が心配でしょ。
資源をこんなに取りまくっちゃったら、次はどうなるのか? それでいいやと思っている。
なんだかんだ頑張ったんだけど、人は未だに死ぬ。
いろいろな研究所で死なないための研究をしているんです。
細胞一個というのはどうしても壊れるんです。中がそういう仕組みなんです。
細胞は変な動きがあって、壊れていくんです。その変な動きがなければ細胞が生きたことにならないんです。
細胞一個が、じゃあ生きていきましょうと思ったら、核の中でいろいろと変化するんですね。
物質があちらに行ったりこちらに行ったりして、それで壊れるんです。
それはやめられませんよ。
だから結局、われわれは脳という組織で管理していますけど、失敗なんですね。
頑張ったところで結果はゼロで失敗だったら、脳がやることはそんな価値がないんです。
脳がやった結果で、この現代社会であろうがなんであろうが、細胞を生かすだけの話で、いいものではないんです。
(次回 最終回 - 功徳(11) に続きます)
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