ブッダ ラボ - Buddha Laboratory

Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論、実験結果

パーリ経典解説(梵網経1) - 第二・三段落

(前回 パーリ経典解説(梵網経1) - 第一段落  から続きます)

 

第二段落

(お経のパーリ語版はこちら。サイト上で左端の番号が段落番号です。http://www.tipitaka.org/romn/cscd/s0101m.mul0.xml  )

 

お釈迦様一行は王の別荘で一晩泊まったんですね。

スッピヤさんも弟子と一緒に、この王の別荘で一晩泊まったんです。そこでもまだ仏法僧を非難する。弟子は、仏法僧を讃嘆する。

 

第三段落

 

お坊さんたちが朝早く起きて、集会場に集まったんですね。

講堂みたいなところがあったんでしょうね。

そこで話題になった。

 

「これって不思議だ。われわれの師匠である如来は、生命というのは、性格的に全く互い違いだと言う。生命は一つひとつ違うんだ、と説かれていることは大変素晴らしいことだ。見事だ」

 

Nānādhimuttikatāナーナーディムッティカター、これは日本語訳が難しい。

現代的には「性格が違う」といったら大まかにはいいんだけど、その中でも好みが違う。学び方も、学びたがる内容も、学べる能力も違う。そういう人の心の能力について、お釈迦様は「互い違いだ」と説くんですね。

 

それはヒンドゥー教でいう人種差別ではないんです。

どんな生命も、精神の流れに個性があって同じではない。互い違いにクセがあるところで、お釈迦様が、普遍的な真理を見出して語るんです。

 

普遍的な真理は誰にでも当てはまります。

しかし個人は個人なんです。個人が自分のことを知りたければ、お釈迦様に説かれている普遍的な仏教心理学を学んで照らし合わせなければいけないんですね。*1

 

anekapariyāyenaアネーカパリヤーイェーナというのは、言葉・フレーズですね。

ありったけのフレーズを出して非難していて、一方で弟子はあらゆる言葉を使って仏法僧を褒めている。

 

saṅkhiyadhammoサンキヤダンモというのは、証拠が出たということですね、お釈迦様が説かれたことの。

 

スッピヤさんとブラフマダッタさんの二人をみたら、お坊さんたちがビックリしちゃった。お釈迦様がおっしゃったことに証拠が出ましたからね。

パーリ経典解説(梵網経1) - 第四~六段落  へ続きます)

 

スマナサーラ長老による経典解説http://www.ustream.tv/recorded/84866551 (期間限定公開動画)

14:00~24:00頃まで聞いてポイントをメモしました。>

長部(ディーガニカーヤ) 戒蘊篇I (パーリ仏典 第2期1)

長部(ディーガニカーヤ) 戒蘊篇I (パーリ仏典 第2期1)

 

<今日のビックリ\(◎o◎)/!>

 今回は、経典の中でお坊様たちがビックリしていました。

 

目次7‐経典 /仏教と日本、仏教哲学 - 瞑想してみる

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 これ、文庫版でセットがあったらいいな