前回 理想的な生き方は出家だけ - パーリ経典解説(梵網経1) 第十段落
または、文化で出家する。
習慣ですから。
スリランカの場合も、親たちというのはまるっきり動物と似ているんだから、子供を産んで育ててみたら、「この子はこの世界では生きづらいな」「上の子は大丈夫ですけど次男は心配だ」と思ったら、お寺に連れてきて「お坊さん、この子を育ててください」と。
そう言うケースは役に立たんだから。
スリランカのわたしたちの場合は、子供たちをみて、能力のある子を無理矢理選ぶんです。それで育ててみて、能力のない人々は帰ってもいいし、能力のある人々は残ってもいいんです。
だからスリランカの現代のお坊さんも、悪いことをやっている人はいますけど、基本的な能力だけはあるんですね。おっかないんですね。
だから、先ほど例に出した坊主みたいなとんでもないこと(子象を無理矢理捕まえてきてしまうとか)をしても、マスコミでもあんまり批判できない、かなりの、それなりに、しゃべって人々を納得させる能力は持っている。
昔の出家と今の出家では違うところもありますが、ここでいうお釈迦様の生き方は、完全な生き方です。なんの問題もない。
弟子たちにはそこまで期待していないんですけど、お釈迦様はいつでも現実主義ですから、とにかく解脱に達することを願って、戒律を緩めたり、いろいろなことをしていたんですね。
しかし、戒律のためにやっていることではありません。
自然の流れでそういう生き方になっただけなんですね、お釈迦様の場合でも。
だから、在家の方々は、すごいことをやっていると思ったんだけど、お釈迦様にとっては自然に逆らわずに生きているだけ。いわゆる「競争」と「共存」で存在が成り立っていますけど、そこから「競争」を取っただけ。
「共存」の場合は、与えられたところで生きなくちゃいけない。
お化粧もいらない、その場合は。
当時では、女性も男性もお化粧しましたからね。
装飾品もね。それがいつからかわからないんですけど、女性たちだけになってしまいました。
(梵網経①の解説終わり)
初回から読む:パーリ経典解説(梵網経1) - はじめに
次回、スマナサーラ長老による梵網経②の解説講座は、4月 22日 (金) 18:30 ~ 21:00です。(詳細は…【東京】パーリ経典解説(スマナサーラ長老指導) )
<スマナサーラ長老による経典解説http://www.ustream.tv/recorded/84866551 (期間限定公開動画)02:00:00より 書き留めました>
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