ここに、2009年12月18日放送のスマナサーラ長老インタビューが収録されています。
スマナサーラ 気をつけなければいけないのは、怒りはウィルスのように伝染するということ。怒って誰かを責めると、責められたほうも怒ってしまいます。
権力を持った人が怒ると、その怒りが国民に広がって、隣の国にまで広がる。そうやって簡単に戦争が始まってしまうことさえありますから、ほんとうに気をつけなければなりません。(85P)
―――このところ、世の中が非常にギスギスしています。こういう時代だからこそ、正義を主張するために怒りも必要だ、と言う人もいますが。
スマナサーラ それでは動物の哲学になってしまいます。感情的に怒るのは簡単ですよ。本能なのですから。けれど、本能はちょっとおいて、視野を広く持てるのが人間ではないですか。(92P)
目次
科学者は平和とどう向き合うか ―益川敏英(京都産業大学教授)
巡洋艦「矢矧」の青春 ―池田武邦(建築家)
父・藤山一郎を語る ―市川たい子(藤山一郎・長女)
男性介護者の輪を作る ―津止正敏(立命館大学教授)
わが戦中・戦後~ニューギニアからスガモへ ―飯田進(社会福祉法人「新生会」、同「青い鳥」理事長)
怒らない生き方 ―アルボムッレ・スマナサーラ(日本テーラワーダ仏教協会長老)
旅立つ人・看取る人 ―柏木哲夫(淀川キリスト教病院名誉ホスピス長・金城学院大学学長)
語りで子どもの生きる力を育てたい ―櫻井美紀(NPO法人語り手たちの会理事長)
戦争と平和~アインシュタインと祖父の友情 ―比企寿美子(エッセイスト・ノンフィクション作家)
いのちの授業 ―鈴木せい子(鈴木助産院院長・(社)群馬県助産師会会長)
(太字は筆者)
どれも重いテーマで貴重なお話ですが、大きめな活字で短い文章にまとめられていて読みやすいです。おすすめです。