質問「座る瞑想と歩く瞑想のバランスを教えてください」
回答(スマナサーラ長老談)
特に決まりはありません。瞑想がうまくいっているかどうかの結果で判断します。
質問者「そうしたら、バランスとかは考えずに、自分がやりたいようにやっていいのですか?」
いいえ、やりたいようにやっていいわけじゃありません。心がちゃんと成長しているのか、瞑想がうまくいっているのかということがポイントでしょ。いつでも自分の心をチェックして、「これでうまくいっている」というならその方法でいいのです。
分かってない?
質問者「座る瞑想の時に、足が浮いたりしてバタンバタンしてしまうんですけど。それは続けていたらなくなるんでしょうか?」
実況中継すればいいですよ、それもね。
質問者「(足が)バタンバタンしています、と実況中継していけばよろしいんでしょうか?」
そうです。何が起きても気にしないというね、放っておきます、と。それを忘れると瞑想がストップします。
体っていうのはいろいろ動くでしょう。そんなのは気にしないで、実況中継で確認する。
質問者「そうしたら、動いてます、揺れています、とか実況していけば? 淡々と」
はい、はい。
質問者「座る瞑想が短時間になって、歩く瞑想が長くなってもいいんですか?」
実況中継ができていればOKです。
質問者「実況中継は、本によると、雑念は敵で感情は中継していくと書いてあったんですけど、『あんなことしなければよかった』という感情は『後悔』と実況中継すればいいんでしょうか?」
それは「妄想」と実況中継すればそれで終わりでしょ。
まず、「思考」をやめてください。それをやめれば、感情分析なんかはいらなくなります。
質問者「明らかに怒っているなと感じたときは、『怒り、怒り』と実況中継ですか?」
それより先に妄想がいけませんね。思考が出た瞬間に「妄想、妄想」と実況中継するように腕を上げてください。
個人的にうまくいかない場合は、後で個人的なアドバイスをします。基本的なやり方はみんな同じやり方でやってほしい。
成長している過程において、微妙な調整が必要な場合もあります。
テキストにあるんだから、感情を分析しなくちゃ、というのはダメです。
質問者「あ、そうなんですか。じゃあ、気持ちが湧いてきたら『妄想、妄想』と対峙していけばいいんですね」
それで対峙できればOKです。「妄想、妄想」と言っても、それでも感情が割り込んでくる場合は、その感情がものすごく強烈になっているんですよ。その場合は、「怒り」「憎しみ」「嫉妬」とか、感情を実況します。
(2011.11.13 説法めもより)