ブッダ ラボ - Buddha Laboratory

Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論、実験結果

業の量に個人差はあるのか?

東京月例講演会「徳のある人ない人、あなたはどっち? こころを豊かにする財産運用」2015.10.18(日) 以下はこの講演後の質疑応答です)

質問

「中東は厳しい世界ということは、地域として悪業があるのか?

また、日本は不幸なことが増えていると思うが、日本人は、もっともっと徳を積まなければいけないのでしょうか?」

 

回答(スマナサーラ長老)

 

そういうふうに思っちゃうとすごく差別的になりますから、そうではないんです。

 

誰だって無始なる輪廻転生はある。誰でも業の力っていうのはほぼ同じなんです。

あの方々はわれわれより不幸、っていうんじゃなくて、大量の業があって、どこらへんにログインなっているのかということなんですね。

 

例えば、わたしはスリランカという国に生まれたでしょう。それで今は日本に住んでいるでしょう。日本の食べ物を食べたり、きれいな水を飲んだり、涼しい環境で楽々と生活しているでしょう。

それはわたしの無量の業の中で、「いい環境」というところにログインしているんです。

もしわたしが中東へ行ったら、どこでやられるかわからない。そこで、(訪れた先の)環境によってもログイン・ログアウトになるんです。

 

それから自分の生き方によっても、ログイン・ログアウトになるんです。

なんで慈しみを実践しなさいと言うかというと、この場合はいつでも、善行為にログインするんです。アクセスするんです。慈しみの場合は。

悪業はそのまま待っているだけで、出てくるチャンスがない。

 

そういうことで、生命は犬猫であろうとも、わたしたちと同じ業を持っているんです。ただ犬になったために、ほんの一部しか業が機能しないんです。それだけです。

 

 

下記講演会の質疑応答よりメモしました。

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