<前回 ループを壊す - 悲観的にみる癖をどうするか?(5)>
万引きの例を憶えておいてください。
友だちが万引きしたら、皆様の常識だったら「やめなさい」と言う。でももっと正しい方法があるんです。
わたしも「万引きは悪い」と言うんですよ、「万引きはいいかどうか?」と聞かれたら。
しかし、わたしが「万引きは悪い」というのは、皆様方が「万引きは悪い」というスタンスじゃないんです。わたしは世の中には、良いものもあって悪いものもあって、それぞれ人間が性格ができあがっちゃって仕方がなくやっていることだと思っています。
森にうかつに入っちゃって、クマに出逢ったらクマから攻撃される。
それはクマが悪者じゃないんですね。クマから殺されるかもしれません。しかし、クマは自分にインストールされているルールで活動しているだけ。
だから鉄砲を持って森に入るんじゃなくてね、人間も来ましたよとクマに知らせるように、クマが理解できるように配慮して森に入れば、クマが攻撃してこないんです。
鈴とか持って行くでしょう。それがチリンチリンとなるものだから、クマは「あら、変な音。逃げよう」と逃げるんですね。
それは、クマってかわいい動物だと思っている人にもできることでしょう?
クマはかわいいんですけど、出会いたくはないんですね。お互いに顔を合わせたくはない。クマが遠くにいるのは見たいんです。クマが遠くにいて、食べ物を探したり何か食べていたり、赤ちゃんの面倒をみているところは、これは見たいでしょう。クマのお母さんが子供たちにおっぱいをあげているところとかね。
見たいんだけど顔を合わせたいかというと?
顔は合わせたくないんですね。そんなものですね。
(続きます
《スマナサーラ長老 東京法話と実践会 2016.10.30
http://www.ustream.tv/recorded/92526227 (期間限定公開)を聞いて書きました。》