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ブッダ ラボ - Buddha Laboratory

Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論

能力ある人は「次どうなるか?」を気にしない【前編】

仏道というのは、ブッダの教え・道というのは、想像を絶する大変膨大なもので、こんなちっぽけな脳細胞で理解できると思ったら大間違いです。

 

かなり修行して、認識次元を破って乗り越えていかないと分からないものは大量にあります。ですからわたしは、ほんの一粒だけ取って、説明しているだけなんです。これがブッダの教えすべてと言うわけではありません。

 

それで今日話したいことは、われわれは何かやろうとすると、「次どうなるのか?」ということがよく気になります。いつでも「次」のことが気になります。

 

例えば、試験勉強をする。思い出してください。

勉強することには身が入りません。「『結果が』どうなるのか?」「合格ができるのか」が気になります。

会社で仕事をする。仕事には身が入りません。仕事の「結果」がどうなるのか? が気になる。

例えばジャーナリストの方々、文章を書く方々がこちらにいらっしゃるならば、文章を書くことじゃなくて、「これは結構売れるのか? 自分の記事がみんなに受けるのか?」と結果ばっかり気になる。

 

それはブッダから見ればどういうことか?

 

ブッダから見れば、「あなたに何の能力もないんだよ。あなたは失敗するに決まっているんだ。もし合格したら、それってまぐれです」

 

だから、大学受験にでも合格したら、みんなヒステリー起こしたみたいに泣いたり笑ったりするでしょう。「あ、合格。別に当たり前のことだ」と言う感じでないと。そういう調子で冷静にいたならば、能力があったんです。

 

そういうことで、あまりにも結果を期待する人は能力がないんです。

あるとしても、能力が発揮されません。

 

例えば能力がある、隠れて。しかし仕事自体に、現場の作業に身が入らなかったら、失敗する可能性はものすごく多いんです。

 

では皆様に聞きます。

自分の人生をずーっと振り返ってみてください。成功した数と、うまく行かなかった数を並べてみてください。どちらの方が多いか。どちらですかね?

 

見事にうまく行ったケースと、うまく行かなかった、失敗でしたというケースを比較してみると、ほんの僅かなんですよ、うまく行ったケースというのは。うまく行ったつもりでいるだけで、よくよく見るとうまく行ってないんです。はっきり言えば、「まあまあ、なんとか」。こちら(大阪)の言葉でいえば、「ぼちぼち」ですね。

 

それは、結果ばかり期待するから。

儲かることばっかり頭に入れて、店でも開いてみてください。だいたい二、三か月間で借金だけ残こして店をたたむことになります。

 

能力ある人は、「次はどうなるか」ということはまったく気にしない。今やるべきことをやる。すごい合理的に。仕事は現場で、今の時間でやるものなんです。

 

時間と言うのは多重構造でできているものではないんです。将来のことは、今できるわけじゃないんです。生まれてもいない子供の披露宴ができるわけじゃないんです。できる? やったことある? 妊娠する前に出生届出したことがある? できるわけないでしょう。

 

なのに、われわれは、頭はいつも結果ばかり気にしているという、無知の無知ですね。

無知で愚か者で行動して、大成功を収めたいというんだから、話にならないほど無知なんです。

 

それで、現実は、今の一秒は事実なんです。今の一分は事実です。

 

何かするならば、今の一秒で、今の一分でしなくちゃいけなんです。結果はどうでもいいんです。

結果はまったく気にしないことにするんです。

 

で、今の一秒は完全に完璧に文句ないようにする人にとっては、見事な結果が出てくるんです。

 

失敗はしたくないんであるなら、みんなの腰が抜けるほどすごい結果を出さなくちゃあかんやと、みじめな思いはしたくないんだ、というプライドが頂点に高い人であっても、今やるべきことをするんです。

 

今、勉強する時間だったら、「30分くらいゲームしてから」というのは情けない、惨めな、腰抜けの、負け犬の言い分。もしプライド高くて、負けるもんかと、驚かせてやるぞと、二番目になるもんかという、すごいプライドの高い人だったら、今の瞬間のやるべきことはやっちゃう。

 

だいたい世の中では、どんな仕事にしても、二十倍くらい時間を与えています。日本の高校は何年でしたっけ? 二年? 三年? 三年ですね。

高校の勉強全部は、本当は半年間でできるんです。それくらい、少量の内容なんです。でも実際は浪人まで出るんだから。しかも塾にまで行くんです。ということは、今やるべきことをやってないんです。

 

ふざけているんです。しかしプライドだけあるんです。「合格してやるぞ」と。

これって論理的にいえば、「わたしは勉強はしません。したくもない。だから、合格したいんだ」というのは話にならんでしょ? 合格する資格があるんだと。資格って?「勉強しないことだ」と。

 

あべこべでしょ。ムチャクチャでしょ。みんなそうなんです。

「わたしは違う」と言うことは、ちょっとできませんよ。大人になっても人生同じことをやっているんです。

 

だから人類にあるのは、失敗の歴史なんです。どんな歴史でも調べてみてください。

科学の歴史であろうが、医学の歴史であろうが、政治の歴史であろうが。皆様は歴史と言うと、政治の歴史しか考えてないんですね。学校で歴史と言って政治を教えているんですね。あれって失敗の歴史じゃないんですか? 成功の歴史はないんです。だからどんなものの歴史をたどってみても、失敗の歴史。

 

だから人間っていうのは、論理もない、結果ばかり考えて仕事はしない。仕事をしなかったら結果がないのは当たり前。

 

それで負けたくないと、勝利を収めたいと、妄想・夢で時間を浪費しない人は、今の一秒・一分でやるべきことはする。あまり計画立てたり、将来のプランを立てたりしません。

 

昨日ある人がわたしに、「プランと言うのはとても大事なものではないか?」と質問されたんです。

 

わたしは「ああ、そうですか。ご自分の国の政治家の方々を考えてください。毎年どのくらいプランを立てているんですか? 一つとして実行したものはありますか? 大騒ぎしたでしょう。改革、改革、と」。

 

改革なければ、なんたらかんたらとか、言葉まで作って、何か改革した? 最近もそうなんですよ。プランばかりで一つも実行しない。プランを立てるために使うお金、時間、労働力、全部無駄でしょ。

 

だから、頭ばっかしでは生きていられません。頭は妄想ばっかりするんだからね。考える能力ないんです。それで考える能力を身に着ける方法は、このあと、午後に教えます。実践方法を身につければ、しっかりと考える能力がつきます。考える能力があると時間がかかりません。瞬時に答えが出ます。長い時間をかけて考えるということは、考えていないんです。それも覚えておいてください。

 

それとポイントだけ覚えてください。

・将来の結果を見るとき、今の仕事をしていない。

・将来どうなるか、どうなるか、と考える人は、今の仕事が嫌なんです。やりたくないんです。

 

「合格できるか、できるか」と思う人は、勉強は嫌いです。やりたくなんです。やむを得ず、やっているだけ。

 

やりたくないこと、強迫観念で、「やらなかったらやばい。大変なことになるんだ」とビクビクしながら、脅えながらやって、人生楽しいんですかね?

 

緊張感で、脅えて、……そんな経験ない? 

だから、結果を期待する人は、「仕事はしたくない」というのがはっきりしています。やりたくないことをやることっていうのは人間にとってはものすごい不幸なんです。

わたしはそう思いますよ。皆さんはどう思いますか?

 

「そんなことない。嫌なことばっかりやっているんだから、わたしは幸せだ」と言えますかね?

 

人生は幸福と言うことは、日々やっていることが楽しければ、でしょ。

 

では苦しい人生、失敗の人生、惨めな生き方。プライドが一かけらも残ってない、つぶれちゃって。ひび割れだったら、ちょっとボンドでもつけて何とかできますけど、そんな程度じゃないんです。

 

プライドが微塵もなくみじめに生きている。失敗しかないこの人生は、どうやって幸福に変えるのか? できますよ。瞬間に幸福な道に入れ替えることができます。裏表、替えるだけ。

 

今、裏を歩いているんだから、表を歩けばどうですか。

 

険しい、崖ばかりのけもの道を、脅えながらビクビクと、どうして進むんですかね。ちゃんと表に道路できてますけど。

 

何で裏の道を歩くのか? そこで答えは簡単です。結果を忘れてください。プランとか、将来の計画とか、夢とかね。そんなのは猛毒だと、幸福に生きる人にとっては。わたしが「今」自己嫌悪に陥らないように、自分が自分を責めないように、頑張る。それだけ。

 

だから今の一分で、やるべきことをやってしまうんです。避けることはできないんです。そうしても避けることができない仕事だったら、気持ちよくやればいいんです。

 

部屋の掃除はサボることができないなら、嫌々やるか楽しくやるかと言うことです。

「わたしはやるべきことをやっているんだ」という気持ちでやれば楽しいでしょ。嫌々やれば苦しいんです。

 

われわれは将来のことを考えるから嫌になるんです。

例えば、テレビを見たいとか、どこかに出かけたいとか、そればっかり頭で回転すると、掃除はしたくないんです。それでもやる場合は、すごい嫌な気分になります。やらなかったらなおさら嫌な気分になる。だから気持ちよくやればいいんです、今の仕事を。

 

いつでも、「今の仕事、今の仕事」をやると、人はすごくリラックスするんです。結果を気にしないんです。なぜならば、おのずから良い結果が出ているからです。

能力ある人は「次どうなるか?」を気にしない【後編】に続きます)  

 

(関西定例瞑想会 2008.03.16 スマナサーラ長老法話

http://www.voiceblog.jp/najiorepo/537807.html 音声ファイル:下よりメモしました)

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