ブッダ ラボ - Buddha Laboratory

Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論、実験結果

何より価値があるもの - 物惜しみの性格とは?(7)

前回 

コレクターは苦しい - 物惜しみの性格とは?(6)

 

それで諦めた物の価値によって、幸せの程度が上がる。

いわゆる捨てることでしょう。ゴミを捨てて幸せになる? なりますよ。ちっぽけな。ゴミに大した価値がないからね。どうせ捨てることに決めているものだからね。捨てて「あ、よかった」だけで終わっちゃうんですね。

 

でも二千円でご飯を食べたら、もっと幸せを感じる。

なぜかと言うと、二千円はゴミとは違いますね。

 

だからそういうことで、捨てるものの価値によって幸福の程度が上がっていくんですよ。

一番価値があるものは何ですか、世の中で。

仏教的じゃなくて人間の考えからみれば。

 

何よりも価値があるのは? 

自分の命ですよ。

誰だって、俗世間で何よりも価値があるのは自分の命だと言っているんです。

 

だったら命に対する執着を捨てたらどうなる?

それで究極の幸福が成り立つ。

 

値段つけることさえ不可能な、命に対する執着を捨てる。

それで究極の解脱、涅槃という幸福が現れる。

 

だから捨てることから幸福が成り立つという法則をね、お釈迦様は使って語られているんです。

 

邪魔なのは物惜しみなんですね。

だから物惜しみの反対の訓練をしなくちゃいけない。人に物をあげるわ、みんなで分けて使うわ、そういう感じで、とにかくこの明るい方向を訓練していかなくちゃいけない。

(続きます

権利がなくなる楽しみ - 物惜しみの性格とは?(8)

 

法話・スマナサーラ長老 関西月例冥想会 2016.6.19

https://www.youtube.com/watch?v=_HKuPEM2Ze0 を聞いて書きました。

Garbage: Investigate What Happens When You Throw It Out with 25 Projects (Build It Yourself series)

 参考外部サイト:巻頭法話(32) 聖者(阿羅漢)の心(3)1997年10月

……阿羅漢は何もためておくことはしません。心に何の不安もないからです。食事さえも体を維持するために必要な量だけに限ります。常にすべてのものの空たる状態に目覚め生活します。空に飛ぶ鳥たちが自分の足跡を空に残さないような、そんな生き方が阿羅漢の生き方です。
それは我々普通の人間の生き方とはまったく違います。私たちは必死になってものをため、人間の生きる場所は単なるごみの収集場となっているのです。