質問
「ある女性がある男性を好きで、他のある女性が同じ男性を好きで、そういうときに対立が生まれてしまうと思うのですが、そういったことについてお話しいただけませんか?」
回答(スマナサーラ長老)
愛情やら怒りやらね、どうしたっても対立の世界でしょう。
解決できないんですよ。
貪瞋痴は対立の世界なんです。
奪い合いの世界ですよ。
答えっていうのは、まあ、人間っていうのは放棄することで幸せになるんです。手放すことで。
手放すことが生きることの、なんて言いますかね、決まり、基本なんです。
手放すことで、生きることが成り立っていて、手放すことが正しく法則に従って生きることになるんですね。
どういうことかというと、われわれは「手放したくない」という気持ちがあって生きているんですね。
でも、手放さないと生きていられない。だからこれは、どうしても両立できる立場ではないんです。
全く正反対なんです。
われわれの気持ちと生きることの基本法則は、全く逆なんです。
だから誰だって生まれてから苦しむ羽目になるんですよ。
なぜならありえないことに戦っているんだから。決して実らなことに闘っているんだから。「手放したくない」と。
仏教は「あほな感情は直してください」と。
素直に手放す気持ちになってみてよと。そこに究極の安らぎがある。何の対立もない。
いたってシンプルですよ。
単細胞で生まれたでしょう?
たった一つの単細胞の生命でしたからね。その細胞を手放したくない、と言ってもなりたたないでしょう。それは分裂して、分裂して、死んで、死んで、新たな細胞が生まれる。三か月も経てば、親の一部分も何もないんですよ。外から入れたものなんですね。
今の歳になると、どれほど外から、地球から入れた物質でできているんですか。
それから、いろんな知識を学ぶときでも、いろんなことを手放していくんですよ。子供は学びたくないんです。
無理矢理自分の気持ちを手放して、学ばなくてはいけない。
新しい知識を入れるということも、何かを手放すんですよ。
(続きます
<「手放すことが生きること」スマナサーラ長老との対話(2012年12月09日)
https://www.youtube.com/watch?v=xL37dMGnF9E を聞いて書きました。>
参考外部サイト:
ヴィパッサナー通信 Vipassana news (blog版): 2009年8月アーカイブ
(本のソムリエさんが)「恋愛に見返りを求めるばかりにすぐ破局を迎えてしまう」と悩む女性に向けて薦めていたのが、『「やさしい」って、どういうこと?』。
《お知らせ》
11月3日(木・祝)、東京のゴータミー精舎でカティナ衣法要が行われます。
アラナ精舎のカティナ衣法要と同様に、今回もアマゾンでお布施リストを個人的に作成しました。
ゴータミー精舎(カティナ衣法要)のお布施リスト:Amazon.co.jp
【送り状に差出人のお名前が載らなかったケースがあったので(理由は分からないのですが)、
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詳細外部サイト:ゴータミー精舎『カティナ衣法要』雨安居明けお布施式
カティナ衣法要についてスマナサーラ長老の解説:
外部サイト・仏教徒が衣を布施する大法要