「南伝 ブッダ年代記 Chronicle of the Buddha」アシン・クサラダンマ著
これはブッダの生涯を、誕生から成道、涅槃までを綴った物語です。
著者は、今年アラナ精舎で雨安居を過ごされているクサラダンマ長老です。
この本はもともとインドネシアで出版されたとのこと。長老は、平易な言葉を選び、子供にブッダの生涯を知ってもらいたいという気持ちから書かれたそうです。原作には挿絵があり、ミャンマーの有名な水彩画家による69枚の繊細なイラストがほどこされています。
2004年に発行されてから、三度増刷され、2009年に改訂版が、現在は再改訂版がインドネシアで出版される予定のようです。
インドネシアの仏教徒人口は約200万人(人口の0.6パーセント)ということですが、仏教本がベストセラーになる社会なのですね。
「まえがき」には、K・スリダンマ―ナンダ長老の推薦文が。
スリダンマ―ナンダ長老の法話は、日本テーラワーダ仏教協会のホームページでもいくつか読めます。
折々の法話 Message from Sri Lanka 仏教から見る女性
インドネシア語の原作を見せていただきましたが、600ページにのぼる分厚い本でした。繊細な水彩画がとても印象的でした。
原作は子供向けの本ですが、今回の日本語版は大人向け専門書の様相です。挿絵はありませんが、難しい語句には親切な解説が付けられています。
エピソードごとに経典の紐づけがされているので、さらに深く学びたい人にとって羅針盤となる一冊になるかと思います。
おそらくこのブログをよく読んでいらっしゃる皆さんも、この本を読んでみたいと思われている方が多いだろうと推測しますが、残念ながらまだ一般向けに出版されていないそうです。
アラナ精舎では貸し出し用に一冊あり、わたしはそれをお借りして読みました。
いつかこの本が、可能ならば原作の水彩画とともに、日本語版としてひろく世に出ることを願っています。
参考外部サイト:
スリ・ダンマーナンダ長老 法話集
http://homepage3.nifty.com/sukha/sridhammananda_thero.html
『お知らせ』:
10月23日(日)に大阪アラナ精舎でカティナ衣法要があります。
スマナサーラ長老・クサラダンマ長老・ヤサ長老・ワンギーサ長老はじめとする合計6名のお坊様が一堂に会して法要を執りおこないます。
その際にお布施するリストを期間限定(10/17まで)で、個人的に作成しました。
お布施の品は基本的に、お坊様一人につき一つずつ差し上げられるとよいそうです。小物の希望数が6個になっているのはそういう理由です。
下記お布施リストからお布施したり、また品物選びの参考にどうぞ……
アラナ精舎(カティナ衣法要)へお布施するリスト:
カティナ衣法要についてスマナサーラ長老の解説:
外部サイト・仏教徒が衣を布施する大法要
いまは俗世間の快楽に浸ってしまって解脱の概念なんかは論外だと思っている方であっても、功徳を積んでおけば輪廻転生すると飽きるほど幸福になるので、気持ちは自然に解脱の方向へ傾くのです。
ですから、仏教徒は功徳を積むと解脱することがたやすいことになるのだと理解しているのです。
仏教国の人々が何かにつけて功徳を積もうと 励むのは、そういうわけがあるからです。
カティナ衣の場合は、年に一回しか出来ない。それまた大安居に入ってその決まりを守って安居を正しく完了した比丘たちがいなければ行えません。