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Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論、実験結果

病と死に対する心構え パーリ相応部 大篇 11.預流相応 6.有慧品 4.病者経 Saṃyuttanikāyo Mahāvaggo 11.Sotāpattisaṃyuttaṃ 6. Sappaññavaggo 4. Gilānasuttaṃ

【病と死に対する心構え】 パーリ相応部 大篇 11.預流相応 6.有慧品 4.病者経 

スマナサーラ長老のパーリ経典解説 2020年7月12日

https://www.youtube.com/watch?v=iNtUAawVLpA 

「病気で倒れている理性ある(預流果)在家仏教徒に対してどのように声をかけてあげたらいいでしょうか?」

と、釈迦族の在家仏教徒マハーナーマさんからのお釈迦様への質問に答えた経典です。

 

お釈迦様の答えは、

  • 4つのポイント(①ブッダに対する揺るぎない確信 ②法に対する揺るぎない確信 ③サンガに対する揺るぎない確信 ④自分に備わっている聖なる戒(アリヤーシーラ)を思い出させて安心させてあげてください。

注:アリヤーシーラについては、先週の経典解説のテーマでした。

 

  • 死ぬ間際であっても解脱に導いてあげてください。

 

在家(預流果)同士で死に間際の在家を解脱に導く方法とは

  • 愛着を断たせる(両親、家族、五欲に対する愛着)

 

解脱を妨げる愛着を否定した後、次は肯定法で解脱へ持っていきます。

  • 人間界から四天王へ
  • 四天王から三十三天へ
  • 三十三天からより次元の高い天界へ
  • 天界から梵天へ
  • 梵天界にも欠点がある(自分がいると言う気持ち=自我意識)
  • 自我意識から抜け出すことで、解脱に達する

 

解脱には、出家と在家の差がありません。

在家の人は同じ在家の人と仲良くして、死に際にその善友に解脱へ導いてもらう方法もありますよと言うお釈迦様の説明でした。

 

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この経典では、預流果の在家仏教徒の話と言うことなので、アリヤーシーラを備えている点がポイントになりますね。

そのような方々であっても、そこから解脱までは大変長い道のりがある……

のですが、ここではそれを一足飛びする方法をこっそり(じゃないけど)教えちゃおう!というお釈迦様の攻略本的なお話でした。

 

せっかく教わったのでできるところはやってみたいですが……

また、繰り返し読んでやり方を自分に叩き込んで死に際の自分を導く、とか。

 

今回の動画

https://www.youtube.com/live/iNtUAawVLpA?feature=share&t=3883

では、スマナサーラ長老も実際に癌末期の方のお見舞いに行かれたエピソードを語っていますので、現実的な方法として参考になりました。

その場面は動画で1:04:54のあたりからになります。

その方が亡くなる1、2日前のお見舞いだったそうです。