先日、『サンユッタニカーヤ 女神との対話 第一巻』刊行記念オンラインセミナーがありました。
【3/15(火)19時開催!】アルボムッレ・スマナサーラ長老と『サンユッタニカーヤ』を読む (『サンユッタニカーヤ 女神との対話 第一巻』刊行記念オンラインセミナー)
— サンガ新社 Official info (@SamghaJAPAN) March 14, 2022
開始直前まで申込を受け付けておりますので、どうぞお気軽にご参加ください。
https://t.co/edVooLI6Q1 @PeatixJPより
冒頭は、スマナサーラ長老がなぜ「女神」と訳したのか解説がありました。
これはあるパーリ語専門家から、「女神と訳すべきではないのではないか」という疑問が上がったためだそうです。
それを皮切りに、女性の分析に話が展開しました。
その中で、「女性は家族や周りの人の面倒を見るけれども『自分は奴隷ではない』という気持ちがあって、相手に感謝の言葉を求めるのだ」というものがありました。
それを理解しない男性が「家事は女の仕事ではないか」「お茶を出すのは女の仕事でないか」と言ってしまって女性の人権侵害をするのだ、と。
奴隷というと、最近見たアニメ「進撃の巨人」の始祖ユミルを思い出しました。
ユミルという奴隷女性は、人類初めて巨人化を成し遂げるという強大なパワーを持ちながら、王の奴隷であり続ける登場人物です。
ユミルと王(のちにユミルは王の娘を三人産む)のシーンは、衝撃的な場面が多い「進撃の巨人」の中でも、特に気持ちがザワザワしました。
スマナサーラ長老は、現代も女性が弱い立場に置かれている一番の原因は「女性が反論しないからです」と結論づけていました。
これには一理あると思います。あまり認めたくはないですが。
始祖ユミルが王をその巨大な足で踏みつけていたら、どうなっていたのか。
のちに続く悲劇の巨人の歴史はあり得たでしょうか。
足で踏みつけるまでもなく、圧倒的なパワーで王を制するとか、理性ある行動をユミルが取っていたらどうなっていたのか。
世の女性が正しく「反論」したら、社会はどうなるのでしょうか。
ロシアとウクライナの戦争は続くのでしょうか。
そもそもロシアの暴挙は起こり得たでしょうか。
女性が社会的に力があったら、日本で子供が飢えるということが起こり得るでしょうか。
人々を貧困にさせてまで企業を繁栄させようとするでしょうか。
どれも実際にやってみないと結果が確かめられない話ですが、俗世間に留まる私たちは一度考えてみると良いテーマだと思います。
オンラインセミナーの最後の方で、「一人暮らしで独身の女性」について言及がありました。
一般的に女性は家族を作ってその中に自分自身を閉じ込める、という話がそれ以前に出たので「では独身女性はどうなのですか?」という質問でした。
それに対してスマナサーラ長老が、「独り身の女性はジワジワとおかしくなる」という傾向があることをおっしゃっていて、私も周囲の人々との人間関係から頷ける部分がありました。
家族を「飼わない」女性は周りの人々を「飼おうと」する、という話もあり、そう分析すると納得できる出来事が実体験でいくつかあります。
とは言え、既婚でも独身でも本質は同じ「飼いたい」という欲求ですから、いずれの立場の女性も自己を顧みず批判できません。
以上、学ぶところがたくさんあったセミナー『「サンユッタニカーヤ」を読む』でした。
サンガ新社さん、こちらも文章化して販売したらいかがですか?