お釈迦様が、女性について語った言葉がいくつかの経典に残されています。
お釈迦様が語ったのは、女性が持つ心理学的な弱点です。それは女性蔑視ではなく、普遍的な法則に基づくアドバイスでした。性別を持って生まれる我々は、女性や男性としての生き方が一般的に存在します。
女性には、執着が強いという心の傾向があります。
家、夫、子供、服、装飾品など、様々なものに執着する過程で、しかし周りの面倒を見て守ってあげているのです。ただの建物である「家」に住んだら、女性は温かい「家庭」に変えてしまいます。例えば、単なる入り口である玄関に花や小物を飾り、雰囲気の良い空間に変身させます。タオルひとつ畳むときでも、女性が畳んだものは男性とは違うことを感じたことはありませんか? きちんと美しく畳んで、正しく収納するのです。逆に執着がないと、家事や子育てはきつい仕事になってしまいます。細かいところまで面倒を見るのはくたびれるはずですが、愛情があるので頑張るのです。
つまり女性は、愛情という執着の力で、世界を管理しながら守り、指導している存在なのです。
それがなければ社会は成り立ちません。人類も世界も、女性の愛情で育てられ、守られているのです。それは女性の本能であり、遺伝子の働きでもあります。愛情は、いとも簡単に執着へと変わるのです。それは悪感情です。命を産み育てて守るこの力が、執着という悪感情に変わってしまうのは残念なことです。愛情が強いと、その反対の憎しみの力も桁違いになります。命を守るために、女性はなんでもやってしまう存在です。
このように、執着はどうしても悪感情に繋がってしまうので、死後、低い次元に生まれ変わる可能性も高くなってしまいます。
それはあまりにも残酷な仕組みです。ですから女性は、命を心配する気持ちが執着に変わることに気をつけたほうがよいのです。子供を心配して丁寧に育て上げたら、「さようなら」と手を振って子離れすることです。愛情を慈しみの感情に変えたほうが安心です。そのように頑張れば、男性に及ばないスピードで解脱の道を進みます。
手放すことの難しさは、男性よりも女性に理解できます。
ある面では女性は、存在システムの被害者と言えなくもないのです。意図的に周りに執着しているのではなく、性別的な法則によって、罠に嵌められているのです。そこでブッダは、その罠から抜け出すために必要な「手放す習慣」を女性たちに教えたのです。(了)
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