ブッダ ラボ - Buddha Laboratory

Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論、実験結果

長老のカウンセリング方法-戒律(8)

戒の次はサマーディ-戒律(7)から続きます)

若者がトラブっちゃったとき、わたしがよく聞く質問は、「面白いですか?」と。

わたしのカウンセリングを真似たいでしょう? かなり智慧が必要なんです。

わたしの質問を憶えても、なにかバカバカしく聞こえるかも。

しかし、深い真理があって言っているんです。

 

若者が暴れまわったりいろいろトラブったりすると、「面白い?」とまず聞くんですね。

昨日相談を受けた人もかなりトラブルがあった。

「あなた、これ面白い?」と聞くと、「面白くない。できれば変えたい」と。

「それだったら頑張って。わたしにはインチキは通じませんよ」と言いました。

この人はすごく問題がありましたから。

わたしは知っていました、「この人は三十分で逃げたくなるぞ」と。

すると、やはりそういうふうになってくるんですね。

そこでわたしは、「やりたくないでしょ? どうぞ帰ってください」と、それだけ。

 

「そんなことを言わないで、もうちょっと頑張れ」とは絶対に言いません。

「はいはい、どうぞどうぞ(帰ってください)」と。

 

本当のところを言えば、三十分も修行できない精神状態で、わたしのほうはいつだって追い出したくいたんだから、逆に、その人は終わりまでいたんです。

ある程度でこころは治りました。

 

「こちらには、あなたに教えるつもりはまるっきりないんだ」と堂々と言うんです。

「人生をダメにしたのは、自分で好き勝手にしたからでしょう。そう言われておもしろくないんだったら、自分で直してください。方法くらいは教えてあげますよ」と、これだけ。

「やりたくなかったら、どうぞどうぞ(お帰りください)」と、そういうふうに育てるんです。

だからかえって、そう簡単に逃げられません。

定のトレーニング-戒律(9)に続きます)

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スマナサーラ長老・関西月例冥想会 2014.05.06

https://www.youtube.com/watch?v=q0uaJAGnjXI

35:00~より書きました。>

 

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