ブッダ ラボ - Buddha Laboratory

Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論

五戒

どんな場合でも嘘をついてはいけませんか?(後編)

前回 どんな場合でも嘘をついてはいけませんか?(前編) わたしが思い出したのは、われわれは子供たちには結構嘘を言うんですね。 物語やいろいろね。あれは、子供をだますつもりは、まずないんですね。子供たちも、だまされないんです。「そのときはウサギ…

どんな場合でも嘘をついてはいけませんか?(前編)

質問 「どんな場合でも嘘をついてはいけませんか?」 回答(スマナサーラ長老) (笑)そうですよ。 何か思い出せる? この場合は嘘をついた方がいいという、何か具体的なケースでも、思い出したなら、わたしは助かりますけど。 質問者 「たとえば、医療の現…

戒律は解脱後も必要か

質問 「仏教の戒律は、解脱した後も必要ですか?」 回答(スマナサーラ長老) 戒律と言うのは、感情を制御することなんですね。感情でやるのではなく、理性でやります、というだけの話ですよ。 世の中では戒律についていろいろな人が、間違って間違って、間…

最終回 - 言葉遣い(4)

(前回 意味のある言葉で冥想が成り立つ - 言葉遣い(3)から続きます) 話がちょっと行き過ぎですから、元に戻ります。 言葉には一応、決まっている、既定の感情があります。 われわれにはそれを入れ替えたりする自由があります。だから言語というのはもの…

意味のある言葉で冥想が成り立つ - 言葉遣い(3)

(前回 器より中身が大事 - 言葉遣い(2) から続きます) ひとつ言葉を取ったら、その言葉に規定で決まった感情があるんだからね。 辞書に載っている意味が。 それを回転させることによって、こころを清らかにさせる。 たとえば、「生きとし生けるものが幸…

器より中身が大事 - 言葉遣い(2)

(前回 良い感情で良くない言葉を使うことは可能か? - 言葉遣い(1)から続きます) 言葉に困ることないんですね。 どんな言葉を使ってもいいんです。 でも、言葉は器(うつわ)で、気持ちを運ぶものですからね。 だから器の形よりは、中身の気持ちが大事…

良い感情で良くない言葉を使うことは可能か? - 言葉遣い(1)

質問 「冒頭のお話で、*1 言葉でなくて思考が大事だということでした。 その思考(感情)をするにも、言葉を使ってやるかと思います。 言葉と感情が一致していればいいんですけど、「言葉は良くないけれど良い感情でいる」ということは可能なんでしょうか」 …

慧のトレーニング-戒律(10)

(定のトレーニング-戒律(9) から続きます) 三番目は、智慧なんですね。 智慧もトレーニングなんです。ありのままに見たら困ると、輪廻転生の世界でわれわれにはプログラムされて、誤解するようにと。「人間は美しい」と見なさい、と。人間と言っても、…

定のトレーニング-戒律(9)

(長老のカウンセリング方法-戒律(8)から続きます) そこで、「おもしろい」ということが人間にはないんです。 だから、頭で考えておもしろいものを探す。 しかし「OS」が間違っているんだから、みんなダメになっちゃうんです。 酒を飲んだらおもしろい…

長老のカウンセリング方法-戒律(8)

(戒の次はサマーディ-戒律(7)から続きます) 若者がトラブっちゃったとき、わたしがよく聞く質問は、「面白いですか?」と。 わたしのカウンセリングを真似たいでしょう? かなり智慧が必要なんです。 わたしの質問を憶えても、なにかバカバカしく聞こえ…

戒の次はサマーディ-戒律(7)

(前回:一つ合格したら次々と-戒律(6) ) 戒のトレーニングが終わったら、次は「定、サマーディ」。 普通は、こころが暴れ回って、「あれもやりたい、これもやりたい」と集中力がまるっきりないわ、いつでも「おもしろくない、おもしろくない」と、おも…

一つ合格したら次々と-戒律(6)

(人格が変わる-戒律(5) から続きます) 次に「殺生をしない」、というのも、もういらない。 その人が殺生するわけないでしょう。 まったく嘘をつかない人間が、人を殴ったりとか、もうないでしょうね、人間ができているんだから。 あるいは、「殺生をし…

人格が変わる-戒律(5)

(仏道はトレーニング-戒律(4) - 瞑想してみる より続きます) 戒律のステップで、ちょっと嘘をつかないようなトレーニングをする。 ですから項目ではないんです。 法律のように項目にすると、相続税対策のように、いろいろな抜け道をくぐったりできてし…

仏道はトレーニング-戒律(4)

自己破壊のOS-戒律(3) - 瞑想してみる より続きます。 戒律にあるのは、「殺生するなかれ」。本来は、なんでも潰したいんですよ。正直な気持ちはそれ。嫌なものは潰したいし、楽しみのために殺してみたいんですね。なんのトレーニングもしていない人は…

自己破壊のOS-戒律(3)

(sīla(シーラ)は戒律ではない-戒律(2)より続きます。) では何のトレーニングですかね? これからちょっと難しくなりますから憶えておいてください。 わたしたちの頭の中で、脳の中で、(自分を)破壊するようにとプログラムできているんです。どこか…

sīla(シーラ)は戒律ではない-戒律(2)

(戒律とはトレーニング-戒律(1)から続きます) お釈迦様が完全に語っているものは、一つのみなんです。たとえば「殺生しない」というのをトレーニングすると、ほかの戒律もついでに守っているんです。そこはすごく便利なところです。 だからこれを儀式み…

戒律とはトレーニング-戒律(1)

<スマナサーラ長老・関西月例冥想会 2014.05.06 https://www.youtube.com/watch?v=q0uaJAGnjXI 35:00~より書きました。> 五戒って言ったら数字で表すでしょ? そうではなくて、お釈迦様は数字で教えていないんです。戒律を教えるときは。リミットがある教…

自慰行為と五戒

質問 「五戒のなかに、不倫するなかれとありますが、たとえばアダルトビデオでオナニーするということでも、戒を破ったことになるんでしょうか?」 回答(スマナサーラ長老) そこは世間の常識から考えているものなんですね。仏教では、欲と言うのはこころの…

冥想と五戒の関係

質問 「冥想と仏教の関連性について伺います。冥想七割、初期仏教三割くらいの割合で関心があります。五戒なんかは、ちょっと守れないかなぁという気持ちです。冥想のほうには興味があるんですが、初期仏教の決まりを守らないと冥想の向上ってないのだろうか…

戒律違反と仕事(後編)

(戒律違反と仕事(前編) から続きます) そういう商売は、本当に儲かっているのかとわたしはちょっと疑問に思いますね。 飲み屋さんとかたくさんありますけど。わたしはそういう店には入りませんけど、夜、どこかに行くことになっちゃうと、ちょっと見るん…

戒律違反と仕事(前編)

質問 「わたしはお肉屋さんで働いていて、飲み屋さんでも働いています。戒律的には、お肉を切ったりとか、酒を販売するのはいけないことだと本で読みました。仕事をすぐやめるわけにはいかないので、どういう心もちでお仕事をしたらいいかと思いまして……」 …

自由になることが戒律です|人間と五戒(9・最終回)

(八戒について|人間と五戒(8)より続きます) ポイントはこれです。心を清らかにする。汚さないようにする。その生きかたを戒律というんです。ですから五戒だけじゃないんですね。なにか他のことをやっているときに心が汚れていくならば、そこで戒を守っ…

八戒について|人間と五戒(8)

(戒律を守ると健康でいられる|人間と五戒(7)より続きます) 戒律を守れないという場合は、そこにあるのは、精神の弱みなんですね。自分の弱み。成長したくない、山を登りたくないというね。それも自分の弱みなんです。弱み吐くなよと。弱み吐いたら、成…

戒律を守ると健康でいられる|人間と五戒(7)

(肉体至上主義をやめたらどうですか|人間と五戒(6)より続きます) 例えば酒の問題ね。酒はなんとしたっても体に毒なんですよ。しかし肉体のあの刺激に依存しちゃって、やっちゃいます。やめられませんと。 ということは肉体至上主義です。やめたら最初…

肉体至上主義をやめたらどうですか|人間と五戒(6)

(蚊に刺されないようにしてください、しかし蚊を憎む必要はないんです|人間と五戒(5)より続きます) それで、戒律の問題に戻らなければあかんだけど、戒律はすごく根本的でね、慈悲の瞑想よりも。 人間で生まれたっていうことはワケがあって生まれまし…

蚊に刺されないようにしてください、しかし蚊を憎む必要はないんです|人間と五戒(5)

(人間の義務は人間を乗り越えること|人間と五戒(4)より続きます) 自分と言う気持ちがなければ、すべて生命で見える。生命で見えたら、嫌いな人ってなくなるんです。いるはずがないんです。 たとえば、人間だけに限って瞑想せずに、すべての生命に対し…

人間の義務は人間を乗り越えること|人間と五戒(4)

(人間には心の制限を外せます|人間と五戒(3)より続きます) われわれには、肉体のためにではなくて、肉体を措いておいて、心を活動させる能力があるんですね。そのワケがあるんですね。 それがわれわれが人間に生まれたことの意義であって、義務なんで…

人間には心の制限を外せます|人間と五戒(3)

(人間に生まれたのはマレのマレ|人間と五戒(2)より続きます) そこでポイントに戻ります。 人間には心にある制限を外せるんです。これは神になってもできません。死後、神になっても、心を自由自在に使うことはできないんです。 今、自由に使えませんよ…

人間に生まれたのはマレのマレ|人間と五戒(2)

(五戒を守るのは非常に厳しい状況です|人間と五戒(1)より続きます) (質問者の方は)戒律っていうのは一つの、儀式のように感じている可能性がありますね。儀式・しきたり・習慣、それさえできないと進めないんではないか? と。しかし五戒は儀式では…

五戒を守るのは非常に厳しい状況です|人間と五戒(1)

質問 「ヴィパッサナー瞑想を始めるに当たっては、五戒を守るのが前提だと著書にありました。しかし、五戒を守るのは非常に厳しい状況です。不殺生戒にしても、不飲酒戒にしても、なかなか自分にはできないなと、仏道の入り口のところで逡巡しています。どう…

五戒と十悪、何が違う?

質問者 「先ほどの飲酒の件で、五戒の中には、お酒が否定されていますが、十悪の中にはリストに入っていません。それはなぜなんですか?」 回答(スマナサーラ長老) 十悪というのは、法則を語っているところなんですね。 法則として悪は心にあるんですね。…

五戒とお酒(5・最終回)五戒で戦う「相手」

(五戒とお酒(4)ストレス発散法なのでは?より続きます) それで、五戒の三番目ね。邪な行為をしない、と言うのがあるんですね。 パーリ語では、カーメース(Kamesu)と言う言葉で、これは「五欲」なんです。*1 後で、注釈的にお釈迦様もカーメースを「邪…

五戒とお酒(4)ストレス発散法なのでは?

(五戒とお酒(3)酒は百薬の長なのでは?より続きます) そういうふうにわれわれの生き方が間違っているんだから、道があるのにそれを選ばないんだから、そういうトラブルが世にあるんですよ。 会社でうまく行かないんだからストレスが溜まって酒を飲む。 …

五戒とお酒(3)酒は百薬の長なのでは?

(五戒とお酒(2)悟りと食べ物の関係から続きます) そこで、酒の量なんですけどね。 酒は薬の成分としても使う場合があります。なぜならば、薬と言うのは植物でしたから、昔はね。植物の場合は、水に溶けるものと、そのまま服用できるものと、油で溶ける…

五戒とお酒(2)悟りと食べ物の関係

(五戒とお酒(1)より続きます) つぎ、酒の問題に入ります。 酒と言うのは、人間が幸福になる能力を奪うんですよ。酒は細胞にはものすごく毒です。アルコール成分は細胞に毒なんです。 幸せを目指して酒を飲んでいるでしょ? でも毒を飲んでいるんです。 …

五戒とお酒(1)適量ならいいですか?

質問 「五戒の一つにお酒を飲まないということがあるんですけど、お酒を全く飲まないということでしょうか? それとも、適度に飲むならいいのですか?」 回答(スマナサーラ長老) わたしにちょっと教えてください。適度ってどのくらいの量ですか? 質問者「…

性欲は罪ですか?

質問 「”賢者は、蛇の頭を払い避けるように欲の対象から離れて幸福に生きる” というようなことをお釈迦様は言っておられます。欲の思いが生じて、願いがかなうと確かに喜びを感じます。 しかし……、それがだめになったら矢に打ち抜かれたようにもがき苦しむ..…

人間にだけ備わっているものがあります。それは何でしょうか?【五戒について】

「五戒の酒・麻薬の禁止について」スマナサーラ長老法話 酒・麻薬を禁止するというのは、判断能力がそれによってなくなってしまうからです。脳細胞も壊れてしまうし。健康も壊れます。 そうなるとしっかりとした人間として生きていけなくなります。 仏教を実…

出家の戒律で、肉や魚を食べていいのか?

5.質問「戒律について。出家の戒律で、肉や魚を食べていいのか。花を飾っていいのか。在家も出家の戒律を守ることは良いことか」 (2014年10月4日(土)スマナサーラ長老「法話と実践会」よりメモしました。今回の質問は9つでした。そのうち5問目です) …