ブッダ ラボ - Buddha Laboratory

Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論、実験結果

ありのままに見る(正見)

Citta-dharmata(心象)についての考察

日本テーラワーダ仏教協会の機関紙「パティパダー」には時々「スリランカの少女が父に語るブッダの教え」が掲載されます。 これはスリランカ人の小学校低学年くらいに見える少女が、父親に説法する様子を捉えた動画が元になっています。 昨日、ブッダラボのT…

【最終回】悲観的にみる癖をどうするか?(8)

<前回 生命として観る - 悲観的にみる癖をどうするか?(7)> それでは次に、皆さま個人個人の修行の方に入ってみます。 皆様方、まず自分のこころをみてください。 みて、悪いところを発見してください。悪いところを見つける度に、自分がネガティブにな…

生命として観る - 悲観的にみる癖をどうするか?(7)

<前回 クマは悪者か - 悲観的にみる癖をどうするか?(6)> そういうことで、ちょっと話がそれましたから、本題に戻って順番におさらいします。 だいたい人間っていうのは、ネガティブでみるほうがすごく多いんですよ。ポジティブにみる人はすごく少ない…

クマは悪者か - 悲観的にみる癖をどうするか?(6)

<前回 ループを壊す - 悲観的にみる癖をどうするか?(5)> 万引きの例を憶えておいてください。 友だちが万引きしたら、皆様の常識だったら「やめなさい」と言う。でももっと正しい方法があるんです。 わたしも「万引きは悪い」と言うんですよ、「万引き…

ループを壊す - 悲観的にみる癖をどうするか?(5)

<前回 悪循環のループ - 悲観的にみる癖をどうするか?(4)> 一つ例を出します。 万引きする人がいます。皆様はどうみる? ネガティブにみる? ポジティブにみる? だいたいネガティブにみるでしょうね。 次にとるべき態度は? あなたの友達が万引きする…

悪循環のループ - 悲観的にみる癖をどうするか?(4)

<前回 三番目の「ありのまま」とは? - 悲観的にみる癖をどうするか?(3)> これはひとつのアプローチの仕方ですけどね。 今日いいたいポイントは、物事を悲観的にみる人々はどうしたらいいかと。 やり方があるんです。 悲観的にみる人々は、「悲観的に…

三番目の「ありのまま」とは? - 悲観的にみる癖をどうするか?(3)

<前回 順番に注意! - 悲観的にみる癖をどうするか?(2)> そして次、皆様の能力はそこまでなんですね。頭で理解できるのは。 ネガティブでみるか、ポジティブでみるか、それなりに客観的にネガティブのものはネガティブ、ポジティブなものはポジティブ…

順番に注意! - 悲観的にみる癖をどうするか?(2)

<前回 悲観的にみる癖をどうするか?(1)> まずは、順番でやってみる。 まずポジティブ訓練をして、それがよくできたところで、ちょっとまったと、二番目に世の中でポジティブじゃないものもありますよと。 これは順番にやらなかったら間違いますよ。 た…

悲観的にみる癖をどうするか?(1)

《スマナサーラ長老 東京法話と実践会 2016.10.30 http://www.ustream.tv/recorded/92526227 (期間限定公開)を聞いて書きました。》 だいたい人間の社会では、アプローチは二つ言われていますね。 ポジティブでみるか、ネガティブでみるか。 われわれの脳…

認められたいのはみんなの願い-【施本紹介2】「偉大なる人の思考Mahā purisa vitakka」スマナサーラ長老著

「偉大なる人の思考 Mahā purisa vitakka」スマナサーラ長老著 佛歴2551年(西暦2008年)2月19日発行 この施本は三田新精舎(現マーヤーデーヴィー精舎)着工記念と記されています。 巻末に地鎮祭の写真も。 精舎が兵庫県三田市に決まるまで、様々な紆余曲折…

阿羅漢が死後、消えてなくなってしまうのは虚無的では?

質問 「阿羅漢に達した人々は、死後、肉体が滅びた後は、ろうそくの火が消えるようになくなってしまうのでしょうか? 涅槃の安らぎに達したこころが、消えてなくなってしまうというのは、ちょっと虚無的な感じがします。 それとも、お釈迦様が入っていたよう…

価値あるものを得る - 捨てるということ(7・最終回)

前回 両立はない - 捨てるということ(6) そこで理性を働かせてください。 あなたは常に捨てていっているんだから、いい加減で、無知で、理性の一かけられもなく、感情でいるなよと。 損する流れですよ。大事なものを捨てて価値のない者を得る。大事なもの…

両立はない - 捨てるということ(6)

前回 捨てて進む - 捨てるということ(5) 真理はそういうことです。 仏教では絶対的な神というバケモノ、物の怪を人間の妄想で作るんじゃなくて、本当に絶対的なことを教えたんです。 なんで人間が物の怪を作ったんですかね、神という。 捨てるということ…

捨てて進む - 捨てるということ(5)

前回 幸福への道 - 捨てるということ(4) この人はなんか、一般人の常識と違ったことを言っているんじゃないかな、と思うかもしれませんが、そうではないんです。 あなた方は毎日買い物をしているでしょう。そのとき捨てることをやっていない? ときどきか…

幸福への道 - 捨てるということ(4)

前回 ほうそく - 捨てるということ(3) 法則という言葉はどうにもならないことです。 われわれにとっては、法則の中でどう管理するのかと言うことなんです。法則を変えますということは不可能です。 たとえば、50ミリリットルの水が入るグラスがある。グラ…

ほうそく - 捨てるということ(3)

前回 法則は変えられない - 捨てるということ(2) 仏法というのは、法則を教えています。 法則を発見するというのは大変なこと。科学者の世界でも、法則を発見した科学者はほんの一部です。法則を発見したアインシュタインののちにも、すごい科学者が出て…

法則は変えられない - 捨てるということ(2)

前回 捨てるということ(1)- そこに喜びも成長も成り立つ 子供が遊びたいのは動物法則なんです。 動物の子供は小さいときは遊ぶんです。人間の子供は遊ぶ時間をギリギリまで捨てて、その時間で勉強したり新たなものを学ぶ。だから、遊ぶ時間を捨てて、知識…

捨てるということ(1)- そこに喜びも成長も成り立つ

スマナサーラ長老・東京法話と実践会 2016.04.24 ツイログ:http://twilog.org/jtba_talk/date-160424/asc 何か捨てなくては何か得られないというのは自然法則です。 それを理解して納得すれば、なんの問題もなく人生は流れるんです。 われわれはどこかでそ…

最終回・未来の組み立て方(7)将来の安全対策とは

(未来の組み立て方(6)仏教の神々は将来を知るか? から続きます) われわれの知識と言うのは、現実的なデータが入って知識になるんです。 それで存在しないデータは空(くう)だからね。何も反応しないんです。 では、若い女性を占ってみてください。 あ…

未来の組み立て方(6)仏教の神々は将来を知るか?

(未来の組み立て方(5)神なら将来を知るか? から続きます) 仏教では、神々の次元があると思っているんです。 生命ですから、いろんな生命がいますよ。宇宙にもいますよ。地球だけに生命がいるとは、仏教では思っていません。 仏教では無限に宇宙が大き…

未来の組み立て方(5)神なら将来を知るか?

(未来の組み立て方(4)人間に予測能力はない から続きます) 理論的な答えは、人類には将来を推測する能力は付いていないんです。やめてください。 では、神なら? 神社に行って、占い師に行って、将来を尋ねてみたらどうですか? 神にさえも将来はわから…

未来の組み立て方(4)人間に予測能力はない

(未来の組み立て方(3)原発・4つの疑問 から続きます) そもそも人間には将来計画をする能力は付いていません。 遺伝的についていないのに、どうやって計画するんですか。どなたかいらっしゃいますか? 将来ではなくて明日どうなるのか、言える人が。明日…

未来の組み立て方(3)原発・4つの疑問

(未来の組み立て方(2)今日は今日だけ から続きます) わたしの個人的な意見ですけど、原発は最初から間違いだったと、非科学的だったと思います。 原発で作るのは地球にも支えられないくらい、巨大なエネルギーなんです。そういうものを地球に作ってもい…

未来の組み立て方(2)今日は今日だけ

(未来の組み立て方(1)将来はわからない より続きます) 知識もないのに、精密機械をいじってはいけない、なんです。 原発と同じなんです。原発に携わっていた人は、世界一、高度な技術があります。日本の原発は世界一安全です、と言っても、今まで世界で…

未来の組み立て方(1)将来はわからない

「未来の組み立て方」 (スマナサーラ長老・関西定例冥想会 2011.07.11 http://www.voiceblog.jp/najiorepo/1433804.html) 生来を考えて計画を立てるということは、やらない人間はいないんです。どんな人でも将来のことは考えていますよ。 世界中の人類が将…

なんで人は念じるのか?(7)慈しみを込めて

(なんで人は念じるのか?(6)ブッダが勧めた「念じることば」から続きます) それでブッダは、こころのこの法則を発見して、そこに道徳を入れて、「生きとし生けるものが幸せでありますように」と念じなさいと、「一切は無常である」と、「何一つも持って…

なんで人は念じるのか?(6)ブッダが勧めた「念じることば」

(なんで人は念じるのか?(5)間違ったら命とり から続きます) なぜかと言うと、当時、64くらい宗教がありましたから。これもへんな宗教じゃなくて、ほんとに中身のある、修行する、すぐれた哲学者による宗教なんですね。長部経典第一に書いてあります…

なんで人は念じるのか?(4)こころの法則を悪用したら…

(なんで人は念じるのか?(3)こころにつく癖から続きます) こころは何かを繰り返すことで、その型を取ってしまうんですね。 だからそれをうまく使えば、とても便利ないい特色なんです。しかし、悪意で使えば、それまた便利ですね。どんな悪さもできる。 …

なんで人は念じるのか?(3)こころにつく癖

(なんで人は念じるのか?(2)繰り返しでこころが変わる より続きます) 一般人にわからないのは、なんでかわってしまったのか? というところなんですね。そこでお釈迦様が謎を解くんです。 お釈迦様は「こころとはどのように働くものか?」と調べて、結…

なんで人は念じるのか?(2)繰り返しでこころが変わる

(なんで人は念じるのか?(1)迷信と経験的結果から続きます) そういうふうな現実がありますから、今回は、「なんで人は念じるのか?」ということを調べたほうがいいんじゃないかなと。 だからわたしが面白いのは、人間は妄想の達人ですけど、現実的なこ…