ブッダ ラボ - Buddha Laboratory

Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論、実験結果

冥想に成功するポイント(2)怯えも怒りの一種

冥想に成功するポイント(1)これでもう苦しまない から続きます)

そこで、楽しみと、幸福感・喜悦間を引き起こすのは、こころなんです。こころはそれを期待するんです。人間の肉体的な楽しみにしても、楽しみを作るのは脳なんです。だから脳が、いくつかの物質を脳内で作れると、「楽しい、楽しい」という気分になるんです。

 

だから、なんで脳が勝手に楽しみや苦しみを作るのかというと、こころのカラクリなんですね。こころが、その都度その都度、楽しみも苦しみも作るんですね。こころは苦しみを作るように、プログラムされているんです。これは生存欲から、生きていきたいという欲から出ているんですね。

 

動物を調べるとよくわかりますね。動物は怯えで生きているんです。動物もエサを見つけたら楽しいんです。ちょっとおなかに何かエサが入ったら、楽しく遊んだりもしますけど、あれってものすごくわずかな時間なんですね。動物たちはじゃれて遊んでいる瞬間でも、誰かにやられる可能性があります。だから常に、恐怖感で生きているんですね。恐怖感がなければ生きていけない、生き続けられなくて死んでしまいます。

 

動物は、常に「怖い」という感覚がなければ生きていけません。例えば鳥たちとかね、こちらが何もしようとしなくても、すぐに怯えて逃げるんです。わたしの部屋の前にもカラスが一羽来ます。わたしは仲良くしたいんだけど。せっかく来るんだから。でも、カラスはすぐ逃げるんですね。だから、そういうふうに動物のこころはできているんですね。わたしたちも、基本的には、まず恐怖感ですよ。それは本能になっています。

 

こころも同じく、まず怒りを感じるようになっていて、怯えも怒りの一種なんですね。いわゆる怒りよりも、情けないんですね。怒りで攻撃するときはいくらか力がありますけどね。「相手をつぶしてやるぞ」と。それよりも先に怯えが来るんです。怯えがみじめなんです。

 

怯えがあって、それから、「逃げるか? 攻撃するか?」を決めるんです。だから初めからみじめなんです。なんでも攻撃的に生きている人も、結局はみじめ。怯えがなければ、そんな凶暴になりません。

冥想に成功するポイント(3)存在欲を放っておくに続きます)

 

*この記事は以下の音源よりメモしました。

関西定例冥想会 2011.03.11

■ 仏教は、経験する苦しみに比較すると、経験する楽しみは決して割に合わない ということへの質問■

http://www.voiceblog.jp/najiorepo/1686205.html

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