ブッダ ラボ - Buddha Laboratory

Namo tassa bhagavato arahato sammāsambuddhassa 仏道実験室の作業工程と理論、実験結果

仏教と日本・仏教哲学

「文化的なバイアス」から抜けて、お釈迦様の教えを学ぶにはどのようにすれば良いですか?

Q5「文化的なバイアス」、そういうものから抜けて、お釈迦様の教えを学ぶにはどのようにすれば良いですか? https://www.youtube.com/watch?v=3gLlm-xtNZk&list=PL1eZDr16OMnTPXH8m2qeCb7AyX3BH1u94 (20:30~25:10 約5分間) A5 文化っていうのは、どんな…

お釈迦様はマーラに対して説法したことがあるのでしょうか?

【初期仏教Q&A】ブッダの知恵で答えます(スマナサーラ長老)2018年12月21日 www.youtube.com 質問「お釈迦様はマーラに対して説法したことがあるのでしょうか?」 回答(スマナサーラ長老) お釈迦様がマーラに説法したことは一度も記録されていないんです…

仏教の教えは、生きとし生けるものが幸せでありますように、と言う教えでしょうか?

質問 「仏教の教えは、生きとし生けるものが幸せでありますように、と言う教えでしょうか?」 回答(スマナサーラ長老) 難しいね、これを答えるのは。 仏教は生きとし生けるものが幸せでありますように、と言う目的でしょうか。よくわからないね、わたしに…

長老が亡くなられた後は、何をともし火にすればいいのでしょうか?

質問 「先生が亡くなられた後は、わたしたちは何をともし火にすればいいのでしょうか?」 回答(スマナサーラ長老) これはまずいんですよ。 仏教は、人に頼る教えではありません。 ブッダに頼るんですよ。これは宗教的に頼るんじゃなくて、お釈迦様が指導者…

クンダリニー症候群と仏教冥想に関連性があるのか?

質問 「インドで冥想をしている人をたくさん見てきました。 クンダリニー症候群なども、仏教徒は精神集中する対象(神など)がないから、そういう弊害に陥ってしまうのではないでしょうか?」 回答(スマナサーラ長老談) 妄想だけではなく、なにか証拠があ…

仏教は偶像崇拝をしているのか?

質問 「仏教の祈りと冥想の『対象』は何なのでしょうか」 回答(スマナサーラ長老談) 仏教の祈りと冥想の対象は「自分」です。 自分がいるのならば、そのほかは「他」でしょう。 相対的に成り立ちます。自分と他人は。 結局、わたしたちは「自分がいるんだ…

「祈り」とは

質問 「祈りとは、なんでしょうか」 回答(スマナサーラ長老談) 「生きとし生けるものが幸せでありますように」を、「生きとし生けるものが幸せでありますようにと、(神様)お願いします」と言うと、それはあなたがおっしゃっているような西洋的な祈りです…

大乗仏教の空(くう)とは?

質問 「大乗仏教の空(くう)とは何でしょうか?」 回答 (スマナサーラ長老談) 空(くう)とは、知識でとらえられるものではないんですね。 大乗仏教にヒンドゥー教が入ったところで、「空って何だ?」とわからなくなってしまった。般若心経は全くの間違い…

人の本性は悪なのか

質問 「人の本性は悪だとお釈迦様は仰っているそうですが、赤ん坊のころは、どうなのでしょうか?」 回答 (スマナサーラ長老談) 人間は貪瞋痴を持っていますから、不善だと言わざるを得ないんですね。 しかしみんな共通して持っているものだから、善悪とい…

人は生まれながらに仏性を持っているのか

質問 「人は生まれながらに仏性を持っているという考え方がありますが、正しいですか?」 回答 (スマナサーラ長老談) それは優しい考え方だと言えますが、正しくはありません。 正しくはないんだけど、「誰でもみんな仏性があって平等なんだ」と考えると、…

先祖供養について

質問 「先祖供養について教えてください」 回答 (スマナサーラ長老談) 先祖供養は文化的なものであると、まず理解しなくてはいけないんですね。 西洋文化やイスラム教文化ではあまり先祖供養はしません。 亡くなられた方々を思うのは、人間として恩を知っ…

仏教を知らないことで問題が起きる

山口県誓教寺さんが数か月ごとに出されている寺報「つきなみ」は、いろいろ学べるのでおすすめです。 今年の元旦号《誓教寺報 つきなみ 2017.01.01》の目次は、 仏教と文化②「文化は変わるが壊れない」 天宮事経(四十四)「大麦畑の見張り人の天宮」「耳飾…

守るべきもの

《スマナサーラ長老法話 2007.04.09 ブッダの誕生日(はなまつり)にちなんで https://www.youtube.com/watch?v=3BYCITvRDtE より、法話めもとしてまとめました》 昨日、花まつりがありましてそちらに参加しました。 花まつりがあったのは山口のほうで。 花…

お布施ってなに?【今日はアラナ精舎でカティナ衣法要 Sādhu sādhu sādhu ! 】

「お布施ってなに? 経典に学ぶお布施の話」藤本晃著、国書刊行会、2007年 本日10月23日(日)は、大阪岸和田 アラナ精舎でカティナ衣法要の日。 カティナ衣法要のお布施はちょっと特別ということで、このブログでもお布施のアマゾンのリストをご紹介いたし…

ブッダ的に夢とはなにか?

質問 「座禅をしたり冥想したりと頑張ってきました。 鎌倉時代の座禅の達人が夢日記を書いておられたと聞いて、座禅をする人が夢をみるのかと、そこで疑問に思ったのは、ブッダのことばで夢に対してどのようなことばがあるのか、ということです。また、スマ…

「南伝 ブッダ年代記 Chronicle of the Buddha」アシン・クサラダンマ著

「南伝 ブッダ年代記 Chronicle of the Buddha」アシン・クサラダンマ著 これはブッダの生涯を、誕生から成道、涅槃までを綴った物語です。 著者は、今年アラナ精舎で雨安居を過ごされているクサラダンマ長老です。 この本はもともとインドネシアで出版され…

法事とは?

質問 「『無常の見方』という本に、法事について書いてあるのを読みました。 小さな子供が早くに死んでしまうことになっていて、お釈迦様が法事という善行を積ませて、悪いカルマを解消させた、という話でした。 法事を行うことで、そうしたカルマを解消する…

三大事件をまとめた裏の意味 - 関西ウェーサーカ祭2016(最終回・10)

前回 ブッダの教え以外で解脱した人はいません - 関西ウェーサーカ祭2016(9) それはちょっと脱線した話で、他宗教者とお釈迦様の会話に戻りますが、 そのときはもう亡くなるところですよ。あと二、三時間で。 それでもその方に真理を語って、その方は覚り…

ブッダの教え以外で解脱した人はいません - 関西ウェーサーカ祭2016(9)

前回 帝釈天の看病 - 関西ウェーサーカ祭2016(8) 最期のときは、一人になることもできなかった。 涅槃に入ると宣言していたからね。 最期の安居があって、それから三か月後ですね。ということは十二月あたりだと思います。 そこでお釈迦様は、アーナンダ…

帝釈天の看病 - 関西ウェーサーカ祭2016(8)

前回 菩薩誕生=成道=ゴール - 関西ウェーサーカ祭2016(7) それから四十年間説法しましたが、人間にはできないですよ、あれほど身体が壊れているのに。 何も贅沢はなく、お釈迦様は草履も履かなかったし、日傘もささなかった。 はじめから質素な生活でし…

菩薩誕生=成道=ゴール - 関西ウェーサーカ祭2016(7)

前回 息子の出家と父王 - 関西ウェーサーカ祭2016(6) 覚ったときは、偈を三つ唱えました。 しかし伝統的には、最初の言葉として言っていないんです。その偈が頭の中に浮かんだだけだと。お釈迦様が世界がどうなっているのか、どうしてこの現象世界が現れ…

息子の出家と父王 - 関西ウェーサーカ祭2016(6)

前回 アシタ仙人の涙 - 関西ウェーサーカ祭2016(5) そういうことで、お釈迦様は二十八歳で出家して、そこまではお父さんの機嫌を取っていたんですから。 お釈迦様は、「父は自分が人類を幸福にするんだと思っているんだ。でもただの王子で何もできない。…

アシタ仙人の涙 - 関西ウェーサーカ祭2016(5)

前回 「唯我独尊」は事実確認 - 関西ウェーサーカ祭2016(4) それで三十五歳で覚りを開くんですね。 それまで普通の人間としてやるべきことをやった。結婚は十六歳で早かった。お父さんのことは気になっていたので、いい子として頑張ってみたんですね。 イ…

「唯我独尊」は事実確認 - 関西ウェーサーカ祭2016(4)

前回 菩薩誕生 - 関西ウェーサーカ祭2016(3) そこでお釈迦様が生まれてすぐ「これは最後の生まれです」と。 最後の生まれというのは、輪廻転生をして、して、して、最後のゴールに達しましたよ、勝利ですね、もう。最後の一歩を出したらゴール。あと一歩…

誕生と成道と般涅槃を一日にまとめたワケ - 関西ウェーサーカ祭2016(2)

前回 禅宗のお坊さんは、別宗派のお坊さんという感じが全然しないんですね(スマナサーラ長老)- 関西ウェーサーカ祭2016(1) なんでそんなことを言ったのかというとね、お釈迦様を祝う行事は三つに分けていますね、北伝では。 テーラワーダ仏教になってく…

禅宗のお坊さんは、別宗派のお坊さんという感じが全然しないんですね(スマナサーラ長老)- 関西ウェーサーカ祭2016(1)

< スマナサーラ長老・ウェーサーカ祭 午後法話 mayadevi 2016.4.29 https://www.youtube.com/watch?v=vYomM7Q2ROY&feature=youtu.be(期間限定公開動画)を聞いて書きました。> ご存知の通りに、今日は釈迦尊生誕の祝祭日ですね。 いつでもわたしは繰り返…

信(14)- 最終回

前回 信(13)- 見たものは見ただけで、感じたものは感じただけで(バーヒヤが受けた“瞬間説法”) それはお釈迦様が負けたケースですけど、負けたのに物の見事に結果を出したでしょう。 そのケースでも、「わたしは如来だから決まりは破りません」という頑固…

信(13)- 見たものは見ただけで、感じたものは感じただけで(バーヒヤが覚った“瞬間説法”)

前回 信(12)- ブッダの九徳 ブッダに指令することは誰にも不可能です。 インドの南のほうにある行者がいて、六十年間くらい長い間、木の皮を着て暮らしていました。 遭難した人で、ある島に流れ着いた。そこで木の皮をまとって暮らしていた。一般の人々が…

信(12)- ブッダの九徳

前回 信(11)- 信はチカラ それでお釈迦様は、こういう項目を調べてくださいと、項目を九つ教えているんです。 Iti pi so bhagavā (イティ ピ ソー バガワー)というのはそういう意味。 arahaṃ(阿羅漢)一切煩悩の滅尽者 sammā sambuddho (正自覚者)最…

信(11)- 信はチカラ

前回 信(10)- 占いは獣のもの by Buddha それで、「信は力」とはどういうことか。 それは行動するから。たとえば若者が頑張って京大か東大に入ったとします。大学を信じているんです。そこで、行動力が生まれて、やる気が生まれてきて、勉強する。大学が有…